奈良ひとまち大学

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学生さんの熱いパワーで雨も吹っ飛んだ!?

2022.04.24 | 授業 | by Staff

週間天気予報を見るたびに、微妙だな・・・雨じゃなければいいのに。
と願うも、前日予報では雨・雨・雨。
1日中雨に変わっている(/_;)
雨の中、昼過ぎに教室である春日大社 萬葉植物園に向かう車中で、「今日ってこんな雨やけど、みなさん来てくれるのかな~」なんて、スタッフみんなで心配していました。

リュックを背負い、カッパに長靴に傘と完全装備して、奈良ひとまち大学の緑のポロシャツが見えてなさげ(笑)な私ですが、萬葉植物園の入口前の奈良ひとまち大学ののぼり旗の横で学生のみなさんを待っていると、次々に「参加者です~」と声を掛けられました!
みなさん、来てくれた~~~!!

学生さんの熱いパワーで雨も吹っ飛んだ

13時30分、定刻どおり、授業「『万葉集』の草・木・花を愛でる ~藤の季節の『萬葉植物園』をご案内~」が始まりました。
入口前の地図の説明をしている間に、心配していた雨もだんだん弱くなってきました。
そして、入口を入ってすぐの藤の花にうっとりしているうちに、なんと、雨が止みました!!

学生さんの熱いパワーで雨も吹っ飛んだ

みなさん傘を閉じて、先生の説明に耳を傾けます。
なんだか聞こえやすくなったような気も(笑)。

学生さんの熱いパワーで雨も吹っ飛んだ

授業の様子は「ひとまちレポート」をご覧ください♪
「萬葉植物園を万葉集と共に楽しむ」
http://nhmu.jp/report/37650

萬葉植物園では、植物の名前や科名の横に●首と書かれており、万葉集に何首詠まれているかがわかるようになっています。
その他にも説明がしっかりと書かれているのは、入園者の方にちゃんと知ってほしいという思いからだそうです。
「ただの雑草」とか言わないで!と。

学生さんの熱いパワーで雨も吹っ飛んだ

今回の授業の先生、春日大社 萬葉植物園 主事補の木多さんの解説で園内を回っていると、御衣黄(ぎょいこう)という桜がありました。
これは万葉集には出てこないそうですが、緑色の花が咲く珍しい桜だとか。
しかも!
緑の状態で花が咲くのは4日間だけで、4日目の晩になると花の中心に赤い軸が出てきて、周りの花びらが濁っていくそうです。
1年に4日しか見られない緑の花、満開の御衣黄、来年はぜひ見に行ってくださいね。

学生さんの熱いパワーで雨も吹っ飛んだ

そして、萬葉植物園のチケットに載っている花「ムラサキ」は、ここにしかない貴重な植物なのだとか。
この時期はやはり藤が有名で、「なぜチケットが藤の花ではないのか」といった質問もよく出るそうなのですが、このムラサキが萬葉植物園の一押しだそうです。
というのも、日本中に1,000株もないほど希少で、古代、位が一番高い人の衣装の「紫」を、このムラサキの赤紫の根っこで染めたと言います。
今はアスファルトが増えているため広がるところがなく、人工的に種を蒔くそうですが、400粒の種を蒔いても40芽が出るかどうかという発芽率の低さゆえに、大変貴重な植物なのだそうです。

学生さんの熱いパワーで雨も吹っ飛んだ

また、萬葉植物園内の池の中央にある中ノ島には普段は入れませんが、奈良ひとまち大学はそんなところにも潜入しちゃいます!
ここでは、奈良市の木のシンボルであるイチイガシの老巨樹が、その幹を地に伏せ繁っています。
目の前に横たわる巨樹は圧巻で、間近で倒れた木の根っこを見ることができます。
確かに「臥龍のイチイガシ」と呼ばれるだけあって、龍のようです。

学生さんの熱いパワーで雨も吹っ飛んだ

そんな特別な体験もさせていただいているうちに時間が迫ってきて、園内を足早に案内していただきました。
最後まで雨が降ることなく、学生のみなさんには授業終了後の藤の花までお楽しみいただくことができました!
藤の園にも木多さんが同行してくださり、藤についての話にも、みなさん興味深く聞き入っておられました。
藤の花の管理は奥が深く、職員のみなさんが大切に守っておられることを知り、これまで萬葉植物園に来園されたことのない方や、植物に興味が持てなかった方など、もっと多くの方に来園いただきたいなと思いました。

学生さんの熱いパワーで雨も吹っ飛んだ

授業中は、私も知らないことだらけで、楽しく説明を聞いていたのですが、学生のみなさんも目を丸くしたり大きく頷いたりしながら、木多先生の話に聞き入っていました。
植物園ってこんなに楽しいところなんだ!
・・・って、みなさんきっと思ったはず!(笑)

学生さんの熱いパワーで雨も吹っ飛んだ

今回は、木多先生の解説で園内を回ったので、とてもおもしろく、さまざまな植物について知ることができましたが、もしこれから萬葉植物園に行かれる方は、ぜひ説明が書かれた看板をよく読んでみてください。
萬葉植物園をもっと楽しんでいただけると思います。
みなさん、ぜひ足を運んでみてくださいね。

(ピョニー)

久しぶりの授業

2022.04.24 | 授業 | by Staff

こんにちは、“ask”と申します。
ご無沙汰しております。
授業に従事するのは久しぶり。
久々のブログ原稿作成です。
今回は4月24日の授業「小太郎町にあるギターのお医者さん ~あなたのギター、リペアします~」に従事しました。

当日はあいにくの雨。
授業は様々な場所で開催するので、移動は必須。
雨が降ると荷物運びが大変になるので、天気は重要な要素です。
日頃の行いが悪かったかな?

久しぶりの授業

今回の教室は奈良市音声館。
何度か訪れたことはありますが、奥まで入ったのは初めて。
教室の設営をしていると、先生をしていただくKingpins Guitar Service店主の市川裕一さんが来場。
ご挨拶の後、打合せを済ませ、受付もスムーズに進み授業開始!

久しぶりの授業

ところが、どっこい。
私、音楽は聴く専門で、奏でることはもちろん、譜面も読めない、楽器のことなんて全然詳しくない。
つまり音楽は素人。
各所で出てくる単語に???となりながらも、先生のお話を興味深く聞かせていただきました。

久しぶりの授業

授業の様子や先生のお話については「ひとまちレポート」をご覧ください♪
「ギターのお医者さんに聞く!」
http://nhmu.jp/report/38201

「楽器を見ると人がわかる!」
「野球の道具と一緒で、ちゃんと修理が必要!」
「せっかく買った楽器を長く使って欲しい!」
「奈良の人は楽器をちゃんとメンテしていると言われたい!」
楽器のことは分からなくても先生の伝えたい想いは授業から感じ取れました。

久しぶりの授業

奈良は楽器店が少ないと言われるみたいですが、音楽・楽器が好きな方がずっと奈良で演奏できるように・・・という奈良に対する思い入れが聴けるのも、奈良ひとまち大学の授業ならでは。

久しぶりの授業

授業の終わりに学生さんから「市川先生のお店を知っていて、ずっと前から奈良ひとまち大学で授業をして欲しかった」というお声をいただきました。
先生と学生の想いが教室に集まった素晴らしい授業だなぁと、従事しながらしみじみ。

これからも学生のみなさんには、奈良ひとまち大学の授業で、たくさんの人々の想いを感じ取っていただければと思います。

(ask)

若き伝統工芸士のプライド

2022.04.23 | 授業 | by Staff

今回の授業「奈良団扇のおそるべき手作業に迫る ~唯一の後継者に学ぶ伝統工芸~」では、池田含香堂6代目・池田匡志さんの奈良団扇作りを行いました。
6代目は、奈良で唯一の奈良団扇の若き担い手で、これまた男前なんです!!

若き伝統工芸士のプライド

「今度お店にいらしたときは、お気軽に声をかけてください」と笑顔で話されると、伝統工芸の「敷居が高い」というイメージが消え、ぜひお店に行ってみたくなります(^^)

授業の様子は、「ひとまちレポート」もご覧ください♪
「奈良団扇作りの体験」
http://nhmu.jp/report/37639
「もっともっと伝統工芸!」
http://nhmu.jp/report/37674

さて、まずは、みなさんに好きな絵柄を選んでいただきます。
本日選べるデザインは9種類。
菖蒲やアサガオ、金魚、猫など。
色は、青・黄・白・黄・赤。
これらは陰陽五行から。
強い運気を取り入れたいものですよね。
6代目は、どれにしようか迷っている学生さんに「ゆっくり、じっくり選んでくださいね」と優しい声掛けをしてくださいます。
「黄色の菖蒲にします。」
「じゃあ、私、水色の金魚で。」
「青の朝顔にします。」

若き伝統工芸士のプライド

団扇は、その昔、あおいで涼むものというよりは儀式的な意味合いで用いられていました。
相撲の行司が「はっけよい!」と手に持つ「軍配」などもその一例です。
奈良団扇は、しなやかな骨組みと精巧な切り絵の高級品ですが、20年~30年と長持ちするので、どんどん使ってくださいと話されます。
良きものを長年大事に使い続けることは、とても素敵なことですよね。

若き伝統工芸士のプライド

さあ!奈良団扇作りがスタートです。
切り方のコツを教わりながら、透かし模様を切り抜きます。
指先に細心の注意を払い、学生さんは「全集中!!」
糊付けの工程は説明よりも実演で。

若き伝統工芸士のプライド

百聞は一見に如かずとはまさにこのことです。
6代目が、スポンジを「トン、トン、トン、トン!」とたたくテンポと音を聞かせ、お手本を示します。
この工程は乾燥との戦いです。
団扇の貼り合わせ方にも「なるほど!」と頷きたくなるようなコツが・・・。

若き伝統工芸士のプライド

最後の仕上げは職人さんがやってくださり、お渡しは約1週間後。
奈良に、いえいえ、「世界にひとつだけの私だけの奈良団扇」を受け取る日が楽しみですね!
6代目は、「伝統工芸をもっと知ってほしい。作り手の私たちも『故きを温ねて新しきを知る』のごとく、良い面も改善点も大切にし、今後もどんどん発信し、ものづくりに誇りを持って伝統工芸を守っていきます」と、力強い言葉を述べられていました。

奈良団扇作り体験はお店に申し込んでもできるそうです!
みなさんも、ぜひ体験してみてはいかがでしょうか。

(奈725)