奈良ひとまち大学

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ひとまちブログ

奈良町の風情ある菓子司で妖怪の世界を楽しむ!

2015.07.26 | 授業 | by Staff

本当に暑い1日でした。
16時前でも、まだまだ日差しが焼けつくようでした。
今日は、「奈良の妖怪と鬼をウォッチ! ~こわくてゆかいな妖怪いろいろ~」という何とも楽しそうなワクワクするような授業。
実は私も、妖怪や幽霊など怖いようなおどろおどろしたものが好きなので、とても楽しみです。

16時頃に、教室となる「寧楽菓子司 中西与三郎」に到着。
古い奈良町独特のちょっとひんやりとした店内には、上品な和菓子が美味しそうに並んでました。

奈良町の風情ある菓子司で妖怪の世界を楽しむ!_3

まだ他のスタッフが来てなかったけれど、ご店主に挨拶させていただきました。
そこでご親切に、とっても冷たい氷水をいただきました。
暑かったので何よりのご馳走でした。
ありがとうございました。

奈良町の風情ある菓子司で妖怪の世界を楽しむ!_1

16時15分頃には、スタッフも到着。
のぼり旗を立てたり、プロジェクターを設置したり、配付物の準備がほぼ整った頃、先生が到着。
なんと、この暑いなか涼しげに着物を着てらっしゃいます。
とっても素敵でした。

奈良町の風情ある菓子司で妖怪の世界を楽しむ!_5

予定どおり受付も始まり、みなさん席に着かれた頃、冷たい抹茶と、上品で涼しげな和菓子が配られました。
美味しそう!!

奈良町の風情ある菓子司で妖怪の世界を楽しむ!_4

授業の様子は、「ひとまちレポート」をご覧ください♪
http://nhmu.jp/report/23104

学生さんの自己紹介では、妖怪が大好きだからという方が大半でした。
美味しいお菓子に興味のあるお話と、みなさんにとって満足のいくものだったと思います。
先生が「毎月8日は妖怪の日!」と定め、「大和妖怪めぐり」という名でブロ
グをアップされているそうです。
http://ameblo.jp/youkai-youkai-youkai/

私もぜひ見てみたいと思いました。

(みるく)

最大級 つなげる想い 大文字

2015.07.26 | 授業 | by Staff

授業サポートスタッフの“よったか”です。
台風12号が近づいていたので、1週間ずっと天気予報とにらめっこでしたが、心配もなんのその。
雲ひとつない快晴となりました。

最大級 つなげる想い 大文字_1

7月26日。本日の授業は「夏恒例、日本最大級!の大文字 ~奈良大文字送り火の楽しみ方~」です。
奈良ひとまち大学事務局に集合したスタッフは、“かっぱ”“もじゅ”“さとちん”“よったか”の4人。
事前に暑さ対策とヒル対策をしっかりと命ぜられ、4人は肌の露出の全くない完全防備の怪しさです。
荷物を積んで、いざ出発。
窓越しに差す日差しは、8時台だというのに既にギラギラ感満点です。

集合場所は、「破石町」バス停。
奈良の難読地名のひとつ「破石(わりいし)」。
バス停そばには、既に先生がお待ちでした。
本日の先生は、奈良大文字保存会の田中さん。
そして、奈良市観光協会からサポートの方が来てくださいました。
すぐそばの奈良公園の杜から聞こえるセミの鳴き声が耳を劈きます。

最大級 つなげる想い 大文字_2

先生にご挨拶をして、車で送ってもらう人、市内循環バスで来る人、そしてなんと自転車で来るツワモノさんを、交差点付近にのぼり旗を立てて迎えます。
9時15分の受付開始前に、既に10人ほどが集合してくださいました。
軽ハイキングのような装いの方、しっかり山装備の方、それぞれバラエティに富んでいて、おもしろいです。

最大級 つなげる想い 大文字_3

そして、受付終了の1分前にハプニングが!
のぼり旗を立てていた電柱の上にいたムクドリから、突然のフンのプレゼント。
それが、受付中の学生さんのジャケットに!
一瞬何が起こったのかわからなかったほどのスピードで直撃したモノは、私のリュックにも証拠を残していました・・・。

さて、気を取り直して、開講の挨拶をする場所へ移動します。
詳しい場所は「飛鳥中学前で」ってことで、アスファルトの道ですが、それなりの勾配を上っていきます。
私は、のぼり旗を持ったまま桃太郎します。

最大級 つなげる想い 大文字_4

すかさず、オレンジのTシャツの上に半被を着込む先生。
すると早速、先生の周りには人だかりが。
質問攻めに遭います。
ちゃんと紹介していなかったので、みなさん、どの方が先生かわからなかったんですね。

最大級 つなげる想い 大文字_5

既にすっかり汗だくになったスタッフと学生のみなさんは、トイレ休憩を済ませて、中学を越えた道の一角で改めてご挨拶。
持参されたマイクを使って話される田中先生は、旅行のガイドさんのようです。
柔らかく優しい声に吸い込まれたみなさんは、その後のヒルの話でかなりビビらされます。
知らないうちに血だらけになったスタッフの話。
黒く細い姿が血を吸って丸くなる話。
登山道の坂道の大変さより、ヒルの恐ろしさに意識を奪われます。

最大級 つなげる想い 大文字_6

しばらく歩き、山の入り口まで来ました。
登山用の山として公式に紹介している訳ではないのですが、私設の看板がいくつか残されています。
虫除けスプレーをしっかりと足下にふったみなさんは、先生を先頭にスタスタと歩き出します。

多少息を切らしながらも、後ろ向きのマイクで説明する先生。
高円山の説明が入ります。
民有地だった山を5年ほど前にほとんど奈良県が買い取りを終え、県有地としたとのこと。
すなわちこの登山道も県道だと。

最大級 つなげる想い 大文字_14

確かに奈良県と書かれた石の標識をいくつも見かけます。
橋のない小川を横切り歩いて行くと、後ろから鹿寄せのホラ貝をふく音が。
なぜか少し下手に聞こえるその音が少しずつ離れていきます。

途中、青空を反射する神秘的な池。
甘い樹液のにおいを漂わすクヌギ。
台風が倒したであろう倒木をくぐり抜けて進みます。

最大級 つなげる想い 大文字_11

先生によると、この山は飛び地が多いと言います。
高円山が位置するのは奈良市白毫寺町ですが、東九条町や鹿野園町もあると。
なぜなら、昔は薪を集めるための場所だったからとか。
勉強になりますね。

そしてほぼノンストップで抜けきって、火床のある芝生の広いところへ出ました。
真上に上がろうとする太陽から一気に熱を感じます。

最大級 つなげる想い 大文字_7

坂道に並んだ火床は、コンクリートブロックで囲われています。
思わず腰を下ろしてしまいそうになるみなさん。
でも、先生は言います。
「決して座らないでください。
 ここは神聖な場所。
 ブロックに腰掛けるということは、お墓に座るのと同じことですから」と。

さて、隣の若草山よりも大パノラマの風景を楽しめる、この場所。
特に今日は空気が澄み切っていて、北は京都方面、南は大和三山橿原方面、西は金剛、葛城山を越えて海まで見えそうです。

最大級 つなげる想い 大文字_15

この火床から見る景色が開けているということは、逆にどこからでもこの大文字が望めるということ。
奈良の大文字をこの場所に決めた英断がうかがえます。

さあ、少し汗が引いてきたところで、先生の話が始まります。
ここからの詳しい授業の様子は、
「ひとまちレポート」をご覧ください★
「ヒルとの格闘! ~奈良の大文字~」
http://nhmu.jp/report/23021

先生が話し終わる時間、少しザワつき始めた学生たち。
気づくと男性の足から血が。
やはり気づかないうちに足下にヒルがついていたようです。
ヒルを初めて見るみなさんは興味津々。
丸くなった姿を写真におさめる人、傷口をよく見る人。
ヒルは先頭者より、3番目くらいが狙われるとの話。
その方も確かに3番目でしたね。

最大級 つなげる想い 大文字_13

さて、送り火の話はまとめに入ります。
先生は言います。
「大文字焼きとは言わないでほしい。
 私たち保存会が残していきたいのは、キレイな炎の行事ではなく、関わる人から人へのつながりと、たくさんの犠牲の下に今があるということ。
 お祭りやイベントじゃないんです。
 火床を壊したり、マウンテンバイクで走ったり、パラグライダーを飛ばそうなんて、考えられません。
 ここから送られる英霊たちに思いをむけてほしい。」

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終戦の日8月15日に行われる、奈良大文字送り火。
今年は終戦70年の節目の年です。
発足当時の保存会会員はもう数少ない今。
この送り火の意味と、人が人へつないでいく命の営みを絶やしていけないと強く思いました。

最後に学生さんが、改めてこの景色を見て、ため息混じりに言います。
「奈良に生まれて仕事をしてきました。
 県外の観光地は行き尽くしましたが、奈良を、生まれたこの地のことを、一番知らない自分がいます。
 今臨むこの景色は阿蘇のカルデラよりも雄大だと思います」と。

下山は、駆け下りるようにあっという間でした。
暑さで流れる汗は止まりませんが、学生さんたちは送り火のもつ大きな思いをしっかりと持って帰ってくれたと思います。
今年はぜひ、ご家族や大切な人と大文字を見上げ、手を合わせてほしいですね。

最大級 つなげる想い 大文字_9

終始気さくに話してくださった田中先生。
笑顔が似合う人なつっこい性格と、芯の通った強い一面を見ることができた気がします。
ありがとうございました!
(スタッフが1人、遭難騒動に巻き込まれた話はまたの機会にします・・・。)

(よったか)

ものづくりへの熱い思いに感動

2015.07.25 | 授業 | by Staff

7月25日(土)の授業「奈良で生まれるこだわり醤油 ~日々研鑽、のものづくり~」にスタッフとして参加しました。
梅雨が明けて間もないこの日。
本格的な夏が到来し、うだるような暑さのなか、JR京終駅からすぐの「イゲタ醤油」で有名な井上本店に向かいました。

ものづくりへの熱い思いに感動_1

“k623”の勤務する公民館はこちらの本店からほど近いのですが、実は2年ほど前に、館のとある主催講座を企画する際にこちらを訪問し、色々とお話を聞かせていただいたことがあるのです。
その際、近くにこのようなお醤油の窯元があることを初めて知ったのですが、歴史を感じさせるレンガ造りの建物をはじめ、醤油や米麹、味噌、甘酒など・・・こだわりのものづくりを代々続けておられることに驚きつつ感銘を受けたのを覚えています。

ものづくりへの熱い思いに感動_2

実はその時、講座の一環でお醤油工場を見学させていただけないかと交渉したのですが、講座予定日が冬場で、一年で最もお忙しい時期と重なるとのことで、残念ながら実現しませんでした。
・・・というわけで、このたび2年越しで工場見学が実現!し、私自身もワクワクしていました♪

今回の先生は、代表取締役の吉川 修さん。
吉川さん自身は新潟のご出身で、大手酒造メーカーから転身、奥さんのご実家であるこちらのお店を継がれたそうです。
学生のみなさんが続々と来られる受け入れの時間から、スタッフと一緒に会場案内をしてくださって、とっても気さくで親しみやすい方でした。
工場内は空調設備が無いこともあり、体調を悪くする方が出ないように・・・と、冷たいお茶の用意や大きな扇風機の設置など、様々な配慮もしていただきました。

ものづくりへの熱い思いに感動_7

学生のみなさんのなかには、遠方から参加されている方もいたり、すでに井上本店のお醤油を愛用されているファンの方もいたり・・・と、こちらの醸造元に並々ならぬ関心を持っておられる方々ばかりでしたよ(^O^)

授業の様子は、「ひとまちレポート」も併せてご覧ください♪
「毎日食べるものだから」
http://nhmu.jp/report/23004

前半は吉川社長のお話で、井上本店の歩んできた歴史や、社長のお醤油との出会い、先代から受け継いだ教えに対する思い、実際にお醤油がどのような工程で製造されているかなどを語っていただきました。
個人的に印象的だったのは、大量生産をしている大手メーカーとは差別化を図り、原材料の大豆や小麦は全て国産のもの、化学調味料や添加物は一切使わないなど、徹底したこだわりを持ってお醤油づくりを続けているという点でした。
なぜ、そのようなこだわりを持っているかに関しては、明確な根拠や理由があるからで、逆にコスト面で抑えられるところは抑えているという・・・社長曰く「こだわっているところとそうでないところの差が激しいんです」とおっしゃっていたのも心に残りました。
そのような「ものづくりをするうえでのポリシー」を明確に発信しておられることは、私たち消費者にとって何よりの安心感・信頼感につながりますよね。

ものづくりへの熱い思いに感動_3

お話の後は、ご厚意でブレイクタイムを設けていただき、奥さんお手製の甘酒アイスを試食させていただきましたよ!
1種類はいちごとヨーグルトと甘酒のアイス、もう1種類はフルーツと豆乳と甘酒のアイスでした。
こちらでは甘酒も製造されているんです。
その昔、甘酒は庶民が気軽に栄養補給できるドリンクとして重宝されていたそうです。
スタッフも試食させていただきましたが、砂糖を使っていないので、自然な甘さでさっぱりとして食べやすく、とっても美味しかったです♪
資料で甘酒を使ったスイーツレシピをいただいたので、ぜひ、自宅でも作ってみたいなぁと思いました。

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後半は、大正時代に建てられた古いレンガ造りの倉庫内の機械や、木の塩樽、小麦を炒る機械や大豆を蒸す機械、もろみを搾る機械、また人の手によって行われている撹拌作業の様子などなど、丁寧な説明のもと、じっくりと見学させていただきました。
また、社長ご自身が微生物の実験などをされる化学室も公開していただき、いかにものづくりに対して真摯に正面から向き合っておられるかを目の当たりにしました。

ものづくりへの熱い思いに感動_6

そして、最後はいよいよお待ちかねのお醤油の味見の時間です!
淡口、生揚、濃口、濃厚の4種類のお醤油を、みなさんひとさじずひとさじじっくりゆっくり味わって、繊細な味の違いを比べていましたよ。

ものづくりへの熱い思いに感動_5

とっても盛りだくさんの内容で、井上本店のお醤油づくりに対する真髄にふれた2時間でした。
日本古来からある食文化を継承し、守るべきことは大切に守り、新しいことにも挑戦しながら次世代に繋いでいく・・・ものづくりに対する思いに感銘を受けました。
何よりも学生のみなさんはとても熱心で、次々と質問が出ていました。
きっと中身の濃い授業になったことと思います。
あなたも、ぜひ一度、井上本店を訪れてみてはいかがでしょうか?

(k623)