奈良ひとまち大学

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ひとまちブログ

最大級 つなげる想い 大文字

2015.07.26 | 授業 | by Staff

授業サポートスタッフの“よったか”です。
台風12号が近づいていたので、1週間ずっと天気予報とにらめっこでしたが、心配もなんのその。
雲ひとつない快晴となりました。

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7月26日。本日の授業は「夏恒例、日本最大級!の大文字 ~奈良大文字送り火の楽しみ方~」です。
奈良ひとまち大学事務局に集合したスタッフは、“かっぱ”“もじゅ”“さとちん”“よったか”の4人。
事前に暑さ対策とヒル対策をしっかりと命ぜられ、4人は肌の露出の全くない完全防備の怪しさです。
荷物を積んで、いざ出発。
窓越しに差す日差しは、8時台だというのに既にギラギラ感満点です。

集合場所は、「破石町」バス停。
奈良の難読地名のひとつ「破石(わりいし)」。
バス停そばには、既に先生がお待ちでした。
本日の先生は、奈良大文字保存会の田中さん。
そして、奈良市観光協会からサポートの方が来てくださいました。
すぐそばの奈良公園の杜から聞こえるセミの鳴き声が耳を劈きます。

最大級 つなげる想い 大文字_2

先生にご挨拶をして、車で送ってもらう人、市内循環バスで来る人、そしてなんと自転車で来るツワモノさんを、交差点付近にのぼり旗を立てて迎えます。
9時15分の受付開始前に、既に10人ほどが集合してくださいました。
軽ハイキングのような装いの方、しっかり山装備の方、それぞれバラエティに富んでいて、おもしろいです。

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そして、受付終了の1分前にハプニングが!
のぼり旗を立てていた電柱の上にいたムクドリから、突然のフンのプレゼント。
それが、受付中の学生さんのジャケットに!
一瞬何が起こったのかわからなかったほどのスピードで直撃したモノは、私のリュックにも証拠を残していました・・・。

さて、気を取り直して、開講の挨拶をする場所へ移動します。
詳しい場所は「飛鳥中学前で」ってことで、アスファルトの道ですが、それなりの勾配を上っていきます。
私は、のぼり旗を持ったまま桃太郎します。

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すかさず、オレンジのTシャツの上に半被を着込む先生。
すると早速、先生の周りには人だかりが。
質問攻めに遭います。
ちゃんと紹介していなかったので、みなさん、どの方が先生かわからなかったんですね。

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既にすっかり汗だくになったスタッフと学生のみなさんは、トイレ休憩を済ませて、中学を越えた道の一角で改めてご挨拶。
持参されたマイクを使って話される田中先生は、旅行のガイドさんのようです。
柔らかく優しい声に吸い込まれたみなさんは、その後のヒルの話でかなりビビらされます。
知らないうちに血だらけになったスタッフの話。
黒く細い姿が血を吸って丸くなる話。
登山道の坂道の大変さより、ヒルの恐ろしさに意識を奪われます。

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しばらく歩き、山の入り口まで来ました。
登山用の山として公式に紹介している訳ではないのですが、私設の看板がいくつか残されています。
虫除けスプレーをしっかりと足下にふったみなさんは、先生を先頭にスタスタと歩き出します。

多少息を切らしながらも、後ろ向きのマイクで説明する先生。
高円山の説明が入ります。
民有地だった山を5年ほど前にほとんど奈良県が買い取りを終え、県有地としたとのこと。
すなわちこの登山道も県道だと。

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確かに奈良県と書かれた石の標識をいくつも見かけます。
橋のない小川を横切り歩いて行くと、後ろから鹿寄せのホラ貝をふく音が。
なぜか少し下手に聞こえるその音が少しずつ離れていきます。

途中、青空を反射する神秘的な池。
甘い樹液のにおいを漂わすクヌギ。
台風が倒したであろう倒木をくぐり抜けて進みます。

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先生によると、この山は飛び地が多いと言います。
高円山が位置するのは奈良市白毫寺町ですが、東九条町や鹿野園町もあると。
なぜなら、昔は薪を集めるための場所だったからとか。
勉強になりますね。

そしてほぼノンストップで抜けきって、火床のある芝生の広いところへ出ました。
真上に上がろうとする太陽から一気に熱を感じます。

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坂道に並んだ火床は、コンクリートブロックで囲われています。
思わず腰を下ろしてしまいそうになるみなさん。
でも、先生は言います。
「決して座らないでください。
 ここは神聖な場所。
 ブロックに腰掛けるということは、お墓に座るのと同じことですから」と。

さて、隣の若草山よりも大パノラマの風景を楽しめる、この場所。
特に今日は空気が澄み切っていて、北は京都方面、南は大和三山橿原方面、西は金剛、葛城山を越えて海まで見えそうです。

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この火床から見る景色が開けているということは、逆にどこからでもこの大文字が望めるということ。
奈良の大文字をこの場所に決めた英断がうかがえます。

さあ、少し汗が引いてきたところで、先生の話が始まります。
ここからの詳しい授業の様子は、
「ひとまちレポート」をご覧ください★
「ヒルとの格闘! ~奈良の大文字~」
http://nhmu.jp/report/23021

先生が話し終わる時間、少しザワつき始めた学生たち。
気づくと男性の足から血が。
やはり気づかないうちに足下にヒルがついていたようです。
ヒルを初めて見るみなさんは興味津々。
丸くなった姿を写真におさめる人、傷口をよく見る人。
ヒルは先頭者より、3番目くらいが狙われるとの話。
その方も確かに3番目でしたね。

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さて、送り火の話はまとめに入ります。
先生は言います。
「大文字焼きとは言わないでほしい。
 私たち保存会が残していきたいのは、キレイな炎の行事ではなく、関わる人から人へのつながりと、たくさんの犠牲の下に今があるということ。
 お祭りやイベントじゃないんです。
 火床を壊したり、マウンテンバイクで走ったり、パラグライダーを飛ばそうなんて、考えられません。
 ここから送られる英霊たちに思いをむけてほしい。」

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終戦の日8月15日に行われる、奈良大文字送り火。
今年は終戦70年の節目の年です。
発足当時の保存会会員はもう数少ない今。
この送り火の意味と、人が人へつないでいく命の営みを絶やしていけないと強く思いました。

最後に学生さんが、改めてこの景色を見て、ため息混じりに言います。
「奈良に生まれて仕事をしてきました。
 県外の観光地は行き尽くしましたが、奈良を、生まれたこの地のことを、一番知らない自分がいます。
 今臨むこの景色は阿蘇のカルデラよりも雄大だと思います」と。

下山は、駆け下りるようにあっという間でした。
暑さで流れる汗は止まりませんが、学生さんたちは送り火のもつ大きな思いをしっかりと持って帰ってくれたと思います。
今年はぜひ、ご家族や大切な人と大文字を見上げ、手を合わせてほしいですね。

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終始気さくに話してくださった田中先生。
笑顔が似合う人なつっこい性格と、芯の通った強い一面を見ることができた気がします。
ありがとうございました!
(スタッフが1人、遭難騒動に巻き込まれた話はまたの機会にします・・・。)

(よったか)

ものづくりへの熱い思いに感動

2015.07.25 | 授業 | by Staff

7月25日(土)の授業「奈良で生まれるこだわり醤油 ~日々研鑽、のものづくり~」にスタッフとして参加しました。
梅雨が明けて間もないこの日。
本格的な夏が到来し、うだるような暑さのなか、JR京終駅からすぐの「イゲタ醤油」で有名な井上本店に向かいました。

ものづくりへの熱い思いに感動_1

“k623”の勤務する公民館はこちらの本店からほど近いのですが、実は2年ほど前に、館のとある主催講座を企画する際にこちらを訪問し、色々とお話を聞かせていただいたことがあるのです。
その際、近くにこのようなお醤油の窯元があることを初めて知ったのですが、歴史を感じさせるレンガ造りの建物をはじめ、醤油や米麹、味噌、甘酒など・・・こだわりのものづくりを代々続けておられることに驚きつつ感銘を受けたのを覚えています。

ものづくりへの熱い思いに感動_2

実はその時、講座の一環でお醤油工場を見学させていただけないかと交渉したのですが、講座予定日が冬場で、一年で最もお忙しい時期と重なるとのことで、残念ながら実現しませんでした。
・・・というわけで、このたび2年越しで工場見学が実現!し、私自身もワクワクしていました♪

今回の先生は、代表取締役の吉川 修さん。
吉川さん自身は新潟のご出身で、大手酒造メーカーから転身、奥さんのご実家であるこちらのお店を継がれたそうです。
学生のみなさんが続々と来られる受け入れの時間から、スタッフと一緒に会場案内をしてくださって、とっても気さくで親しみやすい方でした。
工場内は空調設備が無いこともあり、体調を悪くする方が出ないように・・・と、冷たいお茶の用意や大きな扇風機の設置など、様々な配慮もしていただきました。

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学生のみなさんのなかには、遠方から参加されている方もいたり、すでに井上本店のお醤油を愛用されているファンの方もいたり・・・と、こちらの醸造元に並々ならぬ関心を持っておられる方々ばかりでしたよ(^O^)

授業の様子は、「ひとまちレポート」も併せてご覧ください♪
「毎日食べるものだから」
http://nhmu.jp/report/23004

前半は吉川社長のお話で、井上本店の歩んできた歴史や、社長のお醤油との出会い、先代から受け継いだ教えに対する思い、実際にお醤油がどのような工程で製造されているかなどを語っていただきました。
個人的に印象的だったのは、大量生産をしている大手メーカーとは差別化を図り、原材料の大豆や小麦は全て国産のもの、化学調味料や添加物は一切使わないなど、徹底したこだわりを持ってお醤油づくりを続けているという点でした。
なぜ、そのようなこだわりを持っているかに関しては、明確な根拠や理由があるからで、逆にコスト面で抑えられるところは抑えているという・・・社長曰く「こだわっているところとそうでないところの差が激しいんです」とおっしゃっていたのも心に残りました。
そのような「ものづくりをするうえでのポリシー」を明確に発信しておられることは、私たち消費者にとって何よりの安心感・信頼感につながりますよね。

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お話の後は、ご厚意でブレイクタイムを設けていただき、奥さんお手製の甘酒アイスを試食させていただきましたよ!
1種類はいちごとヨーグルトと甘酒のアイス、もう1種類はフルーツと豆乳と甘酒のアイスでした。
こちらでは甘酒も製造されているんです。
その昔、甘酒は庶民が気軽に栄養補給できるドリンクとして重宝されていたそうです。
スタッフも試食させていただきましたが、砂糖を使っていないので、自然な甘さでさっぱりとして食べやすく、とっても美味しかったです♪
資料で甘酒を使ったスイーツレシピをいただいたので、ぜひ、自宅でも作ってみたいなぁと思いました。

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後半は、大正時代に建てられた古いレンガ造りの倉庫内の機械や、木の塩樽、小麦を炒る機械や大豆を蒸す機械、もろみを搾る機械、また人の手によって行われている撹拌作業の様子などなど、丁寧な説明のもと、じっくりと見学させていただきました。
また、社長ご自身が微生物の実験などをされる化学室も公開していただき、いかにものづくりに対して真摯に正面から向き合っておられるかを目の当たりにしました。

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そして、最後はいよいよお待ちかねのお醤油の味見の時間です!
淡口、生揚、濃口、濃厚の4種類のお醤油を、みなさんひとさじずひとさじじっくりゆっくり味わって、繊細な味の違いを比べていましたよ。

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とっても盛りだくさんの内容で、井上本店のお醤油づくりに対する真髄にふれた2時間でした。
日本古来からある食文化を継承し、守るべきことは大切に守り、新しいことにも挑戦しながら次世代に繋いでいく・・・ものづくりに対する思いに感銘を受けました。
何よりも学生のみなさんはとても熱心で、次々と質問が出ていました。
きっと中身の濃い授業になったことと思います。
あなたも、ぜひ一度、井上本店を訪れてみてはいかがでしょうか?

(k623)

話したくなる人に会いに

2015.06.28 | 授業 | by Staff

梅雨の晴れ間は気温も湿度も高いといいますが、心地よい風がときおり吹いて、涼しささえ感じる昼下がり。
本日の教室は、「町家カフェまめすず・ちちろ」の1階を貸切にしていただきました。
奥に細長く、手作りの和紙の灯りがやわらかくともる畳の部屋で、お菓子とお茶のある授業となりました。

話したくなる人に会いに_1

6月28日(日)の授業「奈良を伝える、記者のお仕事 ~NHK奈良放送局から、発信!~」に応援スタッフとして参加した様子をご紹介します。

13:00過ぎに現地へ到着して、機材の設営など会場準備にかかりました。
私は、ひとまち大学ののぼり旗を持って、道の角に立ちました。
電柱が隣に居てくれたので、大丈夫でした。
なぜ大丈夫か?というと、静かな町のなかで、予想外に次々車が角を曲がってくる曲がってくる。
おそらく電柱ぎりぎりをいつも通っているのでしょう、自転車もすいすいとやってくる。
奈良女子大学が近いからですね、きっと。

話したくなる人に会いに_2

ところでみなさん、のぼり旗の色、これって何色だと思いますか。
これを持って立っている間、気になりました。
「和の色」と検索してみましたが、同じような色でもいろいろな名前がずらり。
山藍摺(やまあいずり)、常磐緑(ときわみどり)、孔雀緑(くじゃくみどり)・・・。
良かったら調べてみてください。

先生の秋元宏美さんは、白いシャツで爽やかに登場。
記者をなさっているだけあって、挨拶の第一声も爽やかです。
学生のみなさんは、宇陀や大阪など遠方から参加の方もあり、記者のお仕事に関心をもってご参加いただいている様子が伺えます。

「実は人前で話すのはあまり得意ではない」とおっしゃる秋元さん。
「この授業では質問を投げかけてもらえると話しやすい」と切り出されました。
授業の始まりに、「秋元さんに聞いてみたいことを考えておいてほしい」とスタッフから伝えていたので、どんな質問が出てくるか楽しみです。

NHKニュースの録画がスクリーンに映されて、秋元さんの取材報告の様子が紹介されました。
映像が終わって、ほんの数秒の沈黙のあと、さっそく質問の手があがりました。
このときのホッとした表情の秋元さんが印象的でした。

話したくなる人に会いに_3

質問を受けて、インタビューは何度も足を運んで言葉を交わし、相手が意識しなくなったらカメラを回すようにしているとか、1年間の取材で3分のニュースになることもあれば、2週間の取材で形にすることもあるということなど、記者としてのやりがいや心がけについても語ってくださいました。

奈良出身ではないという秋元さんから、奈良発祥のもの、奈良の伝統産業についてのお話を聞くにつけ、私はどのくらい知っているのか、自分の仕事を通して伝えていけているのか、考えました。

学生の方からも、奈良に来てみて、大仏や奈良漬だけでない奈良のステキをいくつも見つけて、お気に入りの場所もありますという発言を聞いて、嬉しくなりました。

このあたりで、時刻は15:00。
棚の上の置時計が、レトロな「ボーン、ボーン、ボーン」という音で懐かしく時を告げてくれました。
最近、こんな音で時間を知ることがないですね。
学生の方の何人かが、振り返って時計を探していました。

ここで、公共放送と民放の違いについての質問が出て、「NHKは1つの県に1つの放送局があるので、できるかぎり地域のことを丁寧に伝えたい」と答えておられました。
私も若い頃よりNHKを見る時間が増え、奈良の地元のニュースが貴重な情報源です。
ありがとう、秋元さん!

話したくなる人に会いに_4

授業終了までの時間、質問だけでなく感想や意見も出て、何人もの人が秋元さんと言葉のキャッチボールを楽しみました。
そのなかで、「『奈良っておもしろい』そんな気持ちをもってほしい」と言った方がありました。
これって、ひとまち大学へのエールだと思います。
ありがとうございます!

話したくなる人に会いに_5

さて、授業終了後、名刺交換がところどころで行われていました。
どこかで今日の出会いが生きていくのですね。
秋元さんと話したくて待っている人もたくさんいました。
そう、何か話したくなる、素敵な先生でした。
カフェの2階には猫がいるそうで、猫と遊びに行った方も数人。
みなさんご参加ありがとうございました。
これからの授業も、どうぞお楽しみに。

(和の美)