奈良ひとまち大学

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ひとまちブログ

ものづくりへの熱い思いに感動

2015.07.25 | 授業 | by Staff

7月25日(土)の授業「奈良で生まれるこだわり醤油 ~日々研鑽、のものづくり~」にスタッフとして参加しました。
梅雨が明けて間もないこの日。
本格的な夏が到来し、うだるような暑さのなか、JR京終駅からすぐの「イゲタ醤油」で有名な井上本店に向かいました。

ものづくりへの熱い思いに感動_1

“k623”の勤務する公民館はこちらの本店からほど近いのですが、実は2年ほど前に、館のとある主催講座を企画する際にこちらを訪問し、色々とお話を聞かせていただいたことがあるのです。
その際、近くにこのようなお醤油の窯元があることを初めて知ったのですが、歴史を感じさせるレンガ造りの建物をはじめ、醤油や米麹、味噌、甘酒など・・・こだわりのものづくりを代々続けておられることに驚きつつ感銘を受けたのを覚えています。

ものづくりへの熱い思いに感動_2

実はその時、講座の一環でお醤油工場を見学させていただけないかと交渉したのですが、講座予定日が冬場で、一年で最もお忙しい時期と重なるとのことで、残念ながら実現しませんでした。
・・・というわけで、このたび2年越しで工場見学が実現!し、私自身もワクワクしていました♪

今回の先生は、代表取締役の吉川 修さん。
吉川さん自身は新潟のご出身で、大手酒造メーカーから転身、奥さんのご実家であるこちらのお店を継がれたそうです。
学生のみなさんが続々と来られる受け入れの時間から、スタッフと一緒に会場案内をしてくださって、とっても気さくで親しみやすい方でした。
工場内は空調設備が無いこともあり、体調を悪くする方が出ないように・・・と、冷たいお茶の用意や大きな扇風機の設置など、様々な配慮もしていただきました。

ものづくりへの熱い思いに感動_7

学生のみなさんのなかには、遠方から参加されている方もいたり、すでに井上本店のお醤油を愛用されているファンの方もいたり・・・と、こちらの醸造元に並々ならぬ関心を持っておられる方々ばかりでしたよ(^O^)

授業の様子は、「ひとまちレポート」も併せてご覧ください♪
「毎日食べるものだから」
http://nhmu.jp/report/23004

前半は吉川社長のお話で、井上本店の歩んできた歴史や、社長のお醤油との出会い、先代から受け継いだ教えに対する思い、実際にお醤油がどのような工程で製造されているかなどを語っていただきました。
個人的に印象的だったのは、大量生産をしている大手メーカーとは差別化を図り、原材料の大豆や小麦は全て国産のもの、化学調味料や添加物は一切使わないなど、徹底したこだわりを持ってお醤油づくりを続けているという点でした。
なぜ、そのようなこだわりを持っているかに関しては、明確な根拠や理由があるからで、逆にコスト面で抑えられるところは抑えているという・・・社長曰く「こだわっているところとそうでないところの差が激しいんです」とおっしゃっていたのも心に残りました。
そのような「ものづくりをするうえでのポリシー」を明確に発信しておられることは、私たち消費者にとって何よりの安心感・信頼感につながりますよね。

ものづくりへの熱い思いに感動_3

お話の後は、ご厚意でブレイクタイムを設けていただき、奥さんお手製の甘酒アイスを試食させていただきましたよ!
1種類はいちごとヨーグルトと甘酒のアイス、もう1種類はフルーツと豆乳と甘酒のアイスでした。
こちらでは甘酒も製造されているんです。
その昔、甘酒は庶民が気軽に栄養補給できるドリンクとして重宝されていたそうです。
スタッフも試食させていただきましたが、砂糖を使っていないので、自然な甘さでさっぱりとして食べやすく、とっても美味しかったです♪
資料で甘酒を使ったスイーツレシピをいただいたので、ぜひ、自宅でも作ってみたいなぁと思いました。

ものづくりへの熱い思いに感動_4

後半は、大正時代に建てられた古いレンガ造りの倉庫内の機械や、木の塩樽、小麦を炒る機械や大豆を蒸す機械、もろみを搾る機械、また人の手によって行われている撹拌作業の様子などなど、丁寧な説明のもと、じっくりと見学させていただきました。
また、社長ご自身が微生物の実験などをされる化学室も公開していただき、いかにものづくりに対して真摯に正面から向き合っておられるかを目の当たりにしました。

ものづくりへの熱い思いに感動_6

そして、最後はいよいよお待ちかねのお醤油の味見の時間です!
淡口、生揚、濃口、濃厚の4種類のお醤油を、みなさんひとさじずひとさじじっくりゆっくり味わって、繊細な味の違いを比べていましたよ。

ものづくりへの熱い思いに感動_5

とっても盛りだくさんの内容で、井上本店のお醤油づくりに対する真髄にふれた2時間でした。
日本古来からある食文化を継承し、守るべきことは大切に守り、新しいことにも挑戦しながら次世代に繋いでいく・・・ものづくりに対する思いに感銘を受けました。
何よりも学生のみなさんはとても熱心で、次々と質問が出ていました。
きっと中身の濃い授業になったことと思います。
あなたも、ぜひ一度、井上本店を訪れてみてはいかがでしょうか?

(k623)

話したくなる人に会いに

2015.06.28 | 授業 | by Staff

梅雨の晴れ間は気温も湿度も高いといいますが、心地よい風がときおり吹いて、涼しささえ感じる昼下がり。
本日の教室は、「町家カフェまめすず・ちちろ」の1階を貸切にしていただきました。
奥に細長く、手作りの和紙の灯りがやわらかくともる畳の部屋で、お菓子とお茶のある授業となりました。

話したくなる人に会いに_1

6月28日(日)の授業「奈良を伝える、記者のお仕事 ~NHK奈良放送局から、発信!~」に応援スタッフとして参加した様子をご紹介します。

13:00過ぎに現地へ到着して、機材の設営など会場準備にかかりました。
私は、ひとまち大学ののぼり旗を持って、道の角に立ちました。
電柱が隣に居てくれたので、大丈夫でした。
なぜ大丈夫か?というと、静かな町のなかで、予想外に次々車が角を曲がってくる曲がってくる。
おそらく電柱ぎりぎりをいつも通っているのでしょう、自転車もすいすいとやってくる。
奈良女子大学が近いからですね、きっと。

話したくなる人に会いに_2

ところでみなさん、のぼり旗の色、これって何色だと思いますか。
これを持って立っている間、気になりました。
「和の色」と検索してみましたが、同じような色でもいろいろな名前がずらり。
山藍摺(やまあいずり)、常磐緑(ときわみどり)、孔雀緑(くじゃくみどり)・・・。
良かったら調べてみてください。

先生の秋元宏美さんは、白いシャツで爽やかに登場。
記者をなさっているだけあって、挨拶の第一声も爽やかです。
学生のみなさんは、宇陀や大阪など遠方から参加の方もあり、記者のお仕事に関心をもってご参加いただいている様子が伺えます。

「実は人前で話すのはあまり得意ではない」とおっしゃる秋元さん。
「この授業では質問を投げかけてもらえると話しやすい」と切り出されました。
授業の始まりに、「秋元さんに聞いてみたいことを考えておいてほしい」とスタッフから伝えていたので、どんな質問が出てくるか楽しみです。

NHKニュースの録画がスクリーンに映されて、秋元さんの取材報告の様子が紹介されました。
映像が終わって、ほんの数秒の沈黙のあと、さっそく質問の手があがりました。
このときのホッとした表情の秋元さんが印象的でした。

話したくなる人に会いに_3

質問を受けて、インタビューは何度も足を運んで言葉を交わし、相手が意識しなくなったらカメラを回すようにしているとか、1年間の取材で3分のニュースになることもあれば、2週間の取材で形にすることもあるということなど、記者としてのやりがいや心がけについても語ってくださいました。

奈良出身ではないという秋元さんから、奈良発祥のもの、奈良の伝統産業についてのお話を聞くにつけ、私はどのくらい知っているのか、自分の仕事を通して伝えていけているのか、考えました。

学生の方からも、奈良に来てみて、大仏や奈良漬だけでない奈良のステキをいくつも見つけて、お気に入りの場所もありますという発言を聞いて、嬉しくなりました。

このあたりで、時刻は15:00。
棚の上の置時計が、レトロな「ボーン、ボーン、ボーン」という音で懐かしく時を告げてくれました。
最近、こんな音で時間を知ることがないですね。
学生の方の何人かが、振り返って時計を探していました。

ここで、公共放送と民放の違いについての質問が出て、「NHKは1つの県に1つの放送局があるので、できるかぎり地域のことを丁寧に伝えたい」と答えておられました。
私も若い頃よりNHKを見る時間が増え、奈良の地元のニュースが貴重な情報源です。
ありがとう、秋元さん!

話したくなる人に会いに_4

授業終了までの時間、質問だけでなく感想や意見も出て、何人もの人が秋元さんと言葉のキャッチボールを楽しみました。
そのなかで、「『奈良っておもしろい』そんな気持ちをもってほしい」と言った方がありました。
これって、ひとまち大学へのエールだと思います。
ありがとうございます!

話したくなる人に会いに_5

さて、授業終了後、名刺交換がところどころで行われていました。
どこかで今日の出会いが生きていくのですね。
秋元さんと話したくて待っている人もたくさんいました。
そう、何か話したくなる、素敵な先生でした。
カフェの2階には猫がいるそうで、猫と遊びに行った方も数人。
みなさんご参加ありがとうございました。
これからの授業も、どうぞお楽しみに。

(和の美)

ひとまち大学へ、はじめの一歩

2015.06.27 | 授業 | by Staff

今回、初めて奈良ひとまち大学にスタッフ参加しました。
参加したのは、6月27日の授業「秋篠窯の3代目は生物学者! ~陶芸、という仕事について~」です。
事前に内容のお知らせはもらっていたものの、いざ会場準備となると何だか役立たずの人になってしまった私です・・・。

まず、のぼり旗の立て方がわからず四苦八苦。
見かねた先生のお父様(今西方哉さん)が手を差し伸べてくだるといった始末・・・。
しかも、「要領がわからないねぇ」とつぶやきながらも私より作業が早く、倍の仕事量をこなしてくださいました。

ひとまち大学へ、はじめの一歩_1

そして、受付コーナーがOPEN。
しばらく、学生さんが来られなかったので、しばしサポーターさんと先生と雑談。
そこで、「かなへび」という生き物のストラップに遭遇。先生の私物です。
サポーターさんと先生が「かなへび」のかわいさを語り合っているにもかかわらず、私はその世界が理解できず・・・。
おふたりによると「お腹をさわるとぷにぷにして気持ちいい」らしいです。ふーん・・・。
で、そうこうしている間に学生さんがどんどん来られて、欠席者なしでした。すごい!

ひとまち大学へ、はじめの一歩_5

授業の様子は、「ひとまちレポート」をご覧ください★
「研究者と芸術家」
http://nhmu.jp/report/22645

先生の授業は、正直、凡人の私には遠い話もありましたが、大学生に戻った気分でちょっぴり懐かしくも楽しい時間でした。

で、今回どうしてもじっくり見たかったものがあります。
先生の手です。
私、人の手がとても気になります。
だから許可を得て、写真を撮らせていただきました。細い腕。
そしてそこから延びる指もやっぱり細くて・・・う~ん、陶芸家の手というよりは、生物学者の手といったところでしょうか。
(※あくまでも、私のイメージです。)

ひとまち大学へ、はじめの一歩_3

その手がこれから作り出す世界はどんなものになるんだろうなぁ。
置かれた先生の作品のひとつ「雫」(←これは、私が思いつくままにつけました)を見せてもらいながら、そしてその手を見つめながら、ひととき幻想の世界を漂いました。
嗚呼いい気分・・・。
それでは、これにて失礼します。

ひとまち大学へ、はじめの一歩_2

(お菓子な世界)