やさしく見守ってくれるお地蔵さまがいるお寺
2022.06.25 | 授業 | by Staff
近鉄奈良駅から南へ徒歩約5分、やすらぎの道沿いにある「伝香寺」が、今回の授業「裸地蔵のお寺、伝香寺さん ~まちなかのお寺と仏教のこと~」の教室です。
「どこから入るのかわからなかったので、外に奈良ひとまち大学ののぼり旗やスタッフの案内があって安心した」というようなお声を複数いただきました。
わかります。
私も前を通るだけだった頃は、どこから入るんやろう?と思っていました。
道路沿いにある表門からは入れないんですよね。
北側にある中門から入ります。
中門を入って進むと、目に入るのは遊具。
本堂の前、境内はなんと「いさがわ幼稚園」の園庭にもなっています。
お寺の敷地内に幼稚園。
なかなか珍しい光景だと思います。
この日は土曜日ということもあり、子どもたちの姿はありませんでしたが、お地蔵さまが見守っているという、なんだか不思議な場所です。
そしてこの日、奈良の最高気温は33℃の予報。
なんとなく予想はしていましたが、本堂にエアコンはなく、扇風機とサーキュレーターで暑さ対策をしていたものの、めっちゃ暑くなりそう・・・と心配でした。
が!
授業が始まった頃に雨が降りだし、ほどよい暑さのなかで授業が進み、無事終えることができました。
雨の予報はなかったと思うんだけどなぁ。
まさに恵みの雨でした。
授業の様子は「ひとまちレポート」もご覧ください♪
「伝香寺さんの授業」
http://nhmu.jp/report/37945
「香花の絶やさざる寺 伝香寺」
http://nhmu.jp/report/37987
授業では、今回の先生・伝香寺執事の西山明範(みょうはん)さんのこれまでの歩みと、伝香寺についてのお話、地蔵菩薩立像(春日地蔵尊)と、その胎内から見つかった宝物を特別に見せていただきました。
お坊さんって、どうやってなるんだろう?って思う方も多いと思いますが、西山先生の場合は、得度(仏門に入ること)は小学2年生の3月だったものの、私たちとさほど変わらない学生生活を送ったそうです。
高校時代は水泳部で水泳が大好きだったと、写真で紹介もされていました。
京都の大学の仏教学科に進学し、その後、休学して高野山、唐招提寺と修行の道へ進まれたとのこと。
奈良には仏教学校がないというのが京都の大学に進学した理由でもあるそうですが、奈良の人と京都で会って喋って奈良に帰って来るというような日々だったそうで、意外な奈良のお坊さんの学び事情だなと思いました。
ちなみに奈良ひとまち大学ではこれまで何人も僧侶の方々にご登壇いただいていますが、そのうちの何人かは一緒に学んだ「悪友」だそうです。
宗派の違う方でも面識があったり、仲良しだったりというのは、そういう繋がりがあったんですね~。
納得!
特別に見せていただいた地蔵菩薩立像は、「はだか地蔵尊」として親しまれています。
学生の方と先生が、お地蔵さまのお顔立ちもだけれど、ちょうどこちらからは少し見上げるような高さであることもあり、とてもやさしいまなざしで見守ってくれているようですねと、話をされていました。
毎年7月23日には、真新しい御衣に着せ替える御更衣(おころもがえ)法要が行われます。
着せ替えられる衣の色は、何か決まったものがあるわけではなく、実はその時の気分で選んで用意をしているそうです。
みなさんも、お地蔵さまに会いに行ってくださいね!
(2SIM)