奈良ひとまち大学

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春日大社クイズ

2021.10.12 | 授業 | by Staff

なぜだか「春日大社」が教室の授業に呼ばれることが多いスタッフ“GA-3★”です。
今回お手伝いした授業「若宮さんのこと、知っていますか ~式年造替を迎える春日大社の摂社って?~」も、教室は春日大社♪

春日大社クイズ

ほんとに春日大社率が高いのですが、プライベートでも結構来ているぐらい好きなスポットなので、何度でもOK♪
もちろん春日大社自体も好きですが、「志賀直哉旧居」の前から伸びる、禰宜道(ささやきの小径)と呼ばれている春日大社境内の静かな森の中を歩くルートが最近のお気に入りです。
ご存じない方、オススメですよ。
自然のままの道で、非日常を感じられる空間です。

さて今回、「若宮さんのことが聞ける♪」と思って授業を楽しみにしておりましたが、春日大社での授業率が高い割には、先生のお話を最初から最後まで全部聞けた試しがありません・・・。
受付の片付けをしたり写真を撮ったりして、ウロチョロしているので仕方ないですね。

春日大社クイズ

授業の様子は「ひとまちレポート」をご覧ください♪
「鏡を落としたら日本に災いが!?若宮神社 式年造替の舞台裏」
http://nhmu.jp/report/36455

授業でも少し紹介されていたのですが、春日大社の灯籠の中に、有名な武将から奉納された灯籠があります。
さて、誰でしょうか?
ヒントは「愛」。

春日大社クイズ

もうわかりますよね?
正解は・・・直江兼続。

春日大社クイズ

さすが歴史ある春日大社。
他にも有名な方から奉納された灯籠がありますので、探してみるのもおもしろいかもしれませんよ。

春日大社クイズ

(GA-3★)

やはり漆は素晴らしい!

2021.10.02 | 授業 | by Staff

はじめまして、“あつお”です。
10月2日の授業「奈良は日本の漆器発祥の地!? ~華麗なる奈良漆器の世界へようこそ~」で、奈良ひとまち大学の授業に初めて従事しました!

今までちょっとハードルが高かった漆を深掘りできるし、絵付け体験の様子を見学できるので、ワクワクしながら当日を迎えました♪
教室の準備をして、緑色ののぼり旗を立てて、みなさんをお迎えします。

今回の授業の先生は漆芸家とあって、作務衣を着て髪を後ろで束ねたゴツゴツ指の初老の男性・・・と思いきや、登壇されたのは小柄で素敵な八尾さつきさん。
授業は、先生の自己紹介からスタートしました。

やはり漆は素晴らしい!

授業の様子は「ひとまちレポート」もご覧ください♪
「うるしのチカラ!」
http://nhmu.jp/report/36579

工芸の世界に入ったきっかけは、幼少期から親御さんに美術館や博物館にたくさん連れて行ってもらって、
歴史が好きになったからだとか。
「やっぱり小さい頃からの目の保養(いいものに沢山ふれさせる)って大事」「うちは外で遊んでばかりだったなぁ・・・(-_-;)」と再確認&反省です。

はじめて漆にかぶれた時の壮絶なエピソードには、思わず引いてしまいました。
あのか細い手足が大根のように膨れ上がり、水ぶくれが全身にできて破れ、のたうちまわったとのこと。
何回も漆かぶれを経験し、それでも諦めなかったのは、漆のもつ魅力に魅せられたからなのでしょう。
※ちなみに授業ではかぶれない新うるしを使用したので大丈夫!

やはり漆は素晴らしい!

漆は美しいけれど、採取する「掻き子さん」のご苦労や、沈金をする時には心臓の鼓動まで伝わってしまうので息を止めるエピソードなどを伺って、やっぱり漆がお高いのは仕方ない・・・と思いました。

絵付け体験に入る前に、学生さんたちの自己紹介です。
*夫の在宅ワークで1日3食提供するようになり、器に凝りたくなった方
*もともと手工芸が好きな方
*漆製品は好きだが手の届かないものだと諦めていたところ今回の授業に出会った方
*夫に子どもたちを預けて自分時間を楽しむために参加した方
・・・などなど、きっかけは様々。

やはり漆は素晴らしい!

いよいよ、お楽しみの箸の絵付けです♪
世界にひとつだけのオリジナル箸を作るため、スマホを操ってデザインを考える方が多く、真剣そのもの・・・。

材料のセットに入っている漆の色は人それぞれ。
足りない色をお互いに都合し合って図柄を完成させていきます。
「朱色をお持ちの方はいませんか~?」「私ありますよ~!」と、いい雰囲気です。

やはり漆は素晴らしい!

塗りあがった箸を見せていただくと・・・まぁ見事!
個性あふれる世界にひとつだけのマイ箸の完成です。

やはり漆は素晴らしい!

漆を乾かすため、一旦、西部公民館でお預かり。
毎日の生活のなかで使うものを手作りするのは、とても素敵!なことだと思いました。

授業が終わっても、先生の周りに学生のみなさんが集まり名残惜しそうにされていて、一期一会の奈良ひとまち大学の授業を実感しました。
授業従事のデビューでいい授業に立ち会うことができて最高でした。

(あつお)

notos(南風)の挑戦

2021.08.29 | 授業 | by Staff

8月29日の授業「奈良の『古き良き』を引き継ぐ ~リフォームに思いをこめて~」に従事しました。
先生は、株式会社 notos creative home代表取締役の松谷さんです。

さてさて、今回の教室となる建築事務所に行ってみると、以前に勤務していた公民館への通勤道中、毎日乗っていたバスから見える場所にありました。
バス道から事務所に近づいて行くと、閑静な住宅街の中に、清潔感のあるモダンな建物が現れました。

notos(南風)の挑戦

さすが建築事務所。
決して過度ではないおしゃれさが好印象を抱かせます。
玄関から入ると、これまた今時な男性がお出迎え。
今回の授業の先生、松谷さんです。
建築事務所の1階の内装はとてもシンプルで、玄関の吹き抜けには大きなシーリングファンが回っており、とても心地よく、そして外の喧騒を忘れさせてくれます。

notos(南風)の挑戦

授業の様子は、「ひとまちレポート」をご覧ください♪
「社員ファーストな工務店」
http://nhmu.jp/report/36340

授業はまず、みなさんの自己紹介から始まりました。
DIYが好きな方やリフォームを考えている方、大工さんもいらっしゃいます。

notos(南風)の挑戦

自己紹介が一通り終わり、和んだところ松谷さんのお話。
冒頭、松谷さんは「時の今という貴重な時間に、こうして自分の話を聞きに来ていただき、本当にありがとうございます」とご挨拶されました。
こんな素敵な心の方にこそ家をお任せしたいなと思いながら、この後の話に期待が膨らみました。

松谷さんの会社は、まず依頼を受けると、プランや見積もりを出し、依頼主から返事が出ると工事を始めるのですが、あくまでも工事に直接携わるのは、協力業者や大工・職人さんだそうです。
依頼主と現場の方とのパイプ役となる訳ですね。
この元請というスタイルに創業時から拘っておられるとのことです。
ちなみに、プラン作成・見積もりは無料で、そこがとても大変だそうです。
時間・労力がかかりますもんね。

notos(南風)の挑戦

現在の会社は9年前に、社員2人とパート3人の6人からスタート。
昨年度の依頼件数67件のうち66件が紹介やリピートだったそうです。
特徴として、新築はしていません。
それは、世の中に空き家問題があり、空き家をなぜ活用しないのか納得できないからであり、中古市場を活性化していきたいとの思いから。

会社が大事にしているコンセプトは「温故知新」で、新しくバージョンアップして、いかに馴染むかを大事にし、古い物の歴史を隠したくないとのこと。
それらを通してお客さんに「毎日の何気ない笑顔」を届けられたらと思っているそうです。
それには「付加価値」が大事で、今後もブラッシュアップさせていきたいとのこと。

松谷さんの小さい頃の将来の夢は大工さんで、まずは大工見習いの道を探りました。
技を習得したかったので、そのためには奈良に留まることには拘らなかったそうで、最終的には姫路で弟子入り。
お昼ごはんはコロッケと卵焼きと白ご飯の日々で修業に励んだそうです。

3年もすると現場を独りで任せられるようになったのですが、その頃に違和感を覚え始めます。
それは何か・・・。
自分ではもっと木を使うことを想像していたが、現代は本物に模した材料が多く、それは工業製品であり壊れるものとして作られていて、将来において取り換えのサイクル・必要性を含ませた、リフォーム産業まで考慮されたもの。
もちろん否定はしないが、日本の家の平均寿命は26年であるが、外国には70~80年のものがある。
と、日本の家造りへの疑問を感じたそうです。
また、安い家が出てきて使い捨てのようになり、棟上げの当日に依頼主がいないなど、自分の家への興味の無さに非常にショックを受けて起業を考え、お客さんが家を大事にしてくれるような家造りをめざしました。

notos(南風)の挑戦

弟子入りを終え奈良へ帰って来ましたが、当然何も無い状態。
まずは下請けから始めました。
3年の準備期間を費やし、いろんなブレーンもできたのでこの会社を建てました。
「notos」とはギリシャ語で「南風」を指し、建築業界に新たな風を吹かすという意味で名付けたとのこと。
立上げに際して、「下請けしない」「安請けしない」「紹介リピート」「愛着を持ってもらえるモノ作り」の4つを決めたそうです。
イメージは、知る人ぞ知る、路地裏の名店。
そんな工務店にしようと思ったとのことです。
お客さんに、「あんたに頼むよ」「あなたのところに頼むわ」と言っていただけるようにならなければと思いました。
宣伝のため実家を改装し雑誌に載せるも、したいことよりもデザインや雰囲気、ウケを重視してしまい失敗。
その後に自宅を新築し、自分の世界観を表すことに成功。
それが作りたかった空間だったと気づき、産み出せたそうです。

会社として、地域と工務店の関わりについて、いくつか挙げられました。
奈良の業者・職人に仕事を依頼すること。
そのことで奈良の木を使うことにも少しは貢献する可能性が出てくること。
解体・廃材の木を再利用し、空き家を活用して稼げる空間へ変貌させること。
リフォームという仕事が、建物の延命、価値の向上へつながること。
それらにより、奈良のお客さんが奈良で依頼し、奈良でお金が循環することが重要だと。

最後に、9年間やってきて感じていることとして「身近なところから幸せに。縁ある人を幸せにする」が目標・目的とのことです。
奈良に拘る理由としては、明確な答えはないが、40年間に育ててもらった地域への感謝の気持ちで、与えてもらった恩を地域に返していきたい。
だからこそ地域活性化へ寄与していきたい。
それは次の世代へ続いていくものでもあるから。
仕事をしてきて、良いことを口で言うのはとても簡単で、いくらでも言える。
実行していくことがいかに難しいかがよく分かったとのことでした。

notos(南風)の挑戦

その後、作業場を見学し、本日の授業は終了となりました。
松谷さんは、こんなお話もされました。
「時間とは不思議なもので、貯めることもできないし、お金で買うこともできなければ、どれだけ自分に残っているかも分からない。
けれども皆に平等に与えられている、とても不思議なもの。
そして『今』というのは、言ってるしりから過去になる。
『今』というのは、そもそも何なのか」と。
私“つて”にも、きっと残された生かされる時間が決められていると思っていて、私欲にまみれた?夢を追うあまり「今」を簡単に過ごしてしまっていると思っています。
今をもっと大切に過ごそうと考えさせられると同時に、そうすれば私欲のひとつでも叶うのでは?と、これまた安易でやすっちぃ考えをしている自分に情けなく思う“つて”でありました。

(つて)