奈良ひとまち大学

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ひとまちブログ

プレゼントにいかが?

2018.02.03 | 授業info | by Staff

2月24日(土)の授業「奈良の伝統工芸がモダンに蘇る ~300年以上続く『一閑張(いっかんばり)』ってなに?~」では、奈良一閑張りの制作を体験します。

プレゼントにいかが_1

奈良一閑張りがどういうものかについては、前回の「ひとまちブログ」で「『いっかんばり』と読みます」で説明しました。
https://nhmu.jp/blog/arrangements/12658

今回は、どうやって制作するかについてお話させていただきます。

一閑張の工程は、以下の写真の右から順に進めていきます。
プレゼントにいかが_2

(1)まず、竹かごを用意します(プラスチック製のカゴでもできるとか・・・)。
(2)【下張り】手漉き和紙を何重にも張って乾かします。
(3)【上張り】和紙や布などを張ります。
(4)最後に、柿渋を塗り重ねて完成。

そして今回、学生のみなさんに制作体験をしていただく「奈良一閑張り」は・・・
「生駒高山の竹かご」、
「吉野の手漉き和紙」、
奈良晒や紙の上にデザインを描くのに「奈良の筆や墨」を使用し、
奈良名産の柿から「柿渋」を。

プレゼントにいかが_4

このように、主要な材料をすべて奈良県の特産品で作るものを特に区別して、今回の授業の先生である上田さんが「奈良一閑張り」としてブランド化したそうです。

プレゼントにいかが_8

また、一閑張というのは、やはり「柿渋の塗り重ね」が最大の特徴なのですが、柿渋を紙の上に何重にも塗ると、以下の写真のような違いが出ます。

プレゼントにいかが_5

さらに、色だけではありません。
柿渋は一説によると、防水・防虫・防腐効果があるとされており、漁の網や和傘・合羽などを補強するために、弥生時代の昔から使われてきたそうです。
実はめちゃめちゃ機能的なグッズなのです。
つまり、母の日のプレゼントに最適なのです☆(って、まだまだ先やけど^^;)
そこで今回、ぜひ授業に参加して作っちゃいましょう。
これが、事業で作る書類トレイです。

プレゼントにいかが_6

このデザインの朱色には魔よけやおめでたいという意味が込められていて、建物の絵柄はならまちをイメージされているとのこと。
もちろん書類を入れてもいいですが、防水・防腐・防虫効果があるから、果物入れに使ってもいいかもですね。
ほんと、母の日にピッタリ!

先生に下準備していただき、授業では切って張っていくだけの作業なので、「創作系ムリ~」っていう人でも安心して体験していただくことができますよ☆
(全員ほぼ同じ物ができます。)
母の日が待ち遠しくなること間違いナシ!ですね(笑)。
ぜひ、お申込ください。

授業のお申込はコチラ↓
http://nhmu.jp/class/29513

(もじゅ)

THE 奈良晒

2018.01.26 | 授業info | by Staff

3月3日(土)の授業「手紡ぎ手織りの麻織物、奈良晒 ~古き良き手仕事の魅力を発信~」の教室、「麻布 おかい」。
その「麻布 おかい」の軒先に筆のようなものがぶら下がっているのを見たことがありますか?
見たことある!という方がたくさんいると思います。
あれ、なんだと思います?
(1)巨大な書道筆
(2)軒先に吊るす奈良の伝統的なお守り
(3)鈴の緒

THE 奈良晒_1

答えは、(3)鈴の緒(すずのお)です。
「鈴の緒」と聞いてもピンとこないかもしれません。
“かっぱ”も初めて見たときは何だこれ?って感じでしたから・・・。
神社やお寺にお参りした時、賽銭を入れて、そこに垂れ下がっている鈴のついた布綱を鳴らして、願い事が叶うように祈りますよね。
この鈴を鳴らす布綱のことを鈴の緒と言うんです。

そして、この白い茎は麻の茎なんです。

THE 奈良晒_2

この麻をお湯に浸けて周りにある皮(繊維の部分)を剥いたものが、奥にあるひも状のもの。

THE 奈良晒_3

ここからいくつもの過程を経て、手紡ぎの麻糸となり、織り機で織られ、ハンカチや鞄、ふきんや作務衣になっていくのです。
紐状態だと、ここからまさか鞄や作務衣になるなんて思いもできませんね。
麻がどのように製品になっていくのかは、授業で話を聞きましょう。

THE 奈良晒_4

さて、今回の授業の先生は、岡井麻布商店6代目の岡井大祐さん。
店長として大忙しの毎日ですが、どんなに忙しくても機を織ることを日課としているとか。
そんな岡井さんは、子どもの頃から麻に触れ、その頃から麻が生活の一部になっていたそうです。

THE 奈良晒_6

そして、家業を継ぎ、6代目として奮闘中。
苦労も楽しいことも多いはず。
授業では、そんなところも聞きながら、6代目が語る麻布の世界の魅力を感じたいと思います。

「麻布 おかい」から生み出される数々の麻製品の中でも、岡井さんのブランド「Mafu a Mano」は、伝統工芸でありながら、色やデザインなど新しいものを取り入れることで、日々進化しています。
また、作り手が思いを込め、手紡ぎの麻糸を手仕事で1本1本丁寧に織り、それが使い手に伝わり、使い込むにつれて愛着を感じられるようなモノになっています。

THE 奈良晒_5

ここで、特報!
コーヒー好きの岡井さんが、最近、麻からコーヒーフィルターを作りました。
麻のコーヒーフィルターだと、麻が雑味を吸収してくれるので、とてもまろやかな美味しいコーヒーになるんでって。
授業中、岡井さん自らコーヒーを入れて、みんなで楽しみましょうとのことです。
これは飲まずにいられない!

授業のお申込はコチラ↓
http://nhmu.jp/class/29521

(かっぱ)

8時間

2018.01.10 | 授業info | by Staff

「8時間」。
この時間が一体何の時間だかわかりますか?

実は、「お茶」を作るのに必要な時間なんです。
お茶と言っても普通のお茶ではなく、すべての作業を手で行う「手もみ茶」を作るのにかかる時間なんです。
みなさんはご存じでしたか?
僕は、今回の授業の先生に出会うまで、恥ずかしながらお茶ができるのにかかる時間なんて考えもしませんでした・・・。

こんなに時間をかけても、手で作ることができる量が少な過ぎて販売するのが難しい手もみ茶。
機械化が進み、「手もみ」は失われつつある製法となってしまっているそうです。

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何とかこの製法を後世に残したいと思い、手もみにチャレンジされている方が、1月27日(土)の授業「月ヶ瀬の未来を担う若き茶師 ~日本全国にお茶の魅力を発信!~」の先生・上久保淳一さん。

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※写真提供:©Kuraya 倉家修司(月ヶ瀬げんきカメラマン)

上久保さんは、2017年に開催された第25回全国手もみ茶品評会で1等1席となり、「茶聖」の称号を獲得されたスゴイ方なんです。

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授業では、そんな茶聖である上久保さんから、奈良のお茶についてお話を伺います。
実際に大和茶を試飲したり、お茶愛たっぷりの話を聞いたり、お茶尽くしの授業ですよ!
ぜひみなさんお申込くださいね!!
お申込はこちら↓
http://nhmu.jp/class/29265

(GA-3★)