奈良ひとまち大学

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ひとまちブログ

熱く深い闘茶の世界へ

2013.01.26 | 授業 | by Staff

奈良の1月は心底冷えます。
しかも日本列島に大寒波到来中。
奈良ひとまち大学のお手伝いに向かう道々、スマホを素手でいじっていたら、突き刺さるような冷気に、私の指はかじかむ前に痛くなりました。
当日の奈良市の最高気温は6℃に満たず、風も強い!
夕方からは若草山焼きが行われる日でもあります。
カラッとした天気にこの強風、よく燃えそうです。

今回の授業は、「五感を研ぎ澄ます、お茶バトル!! ~闘茶から見る、奈良の茶文化~」。
こんな寒い日に、早い時間から教室前でスタンバイしてくださっていた日本茶インストラクター協会奈良県支部のみなさん、ありがとうございます!
「闘茶」、私にとって聞き慣れない言葉。
茶道と同じく、お作法やしつらえがあるのでしょうか。
そもそも、お茶の違いってそんなにわかるものなのでしょうか。

今回お借りしている教室は、普通の会議室のようなお部屋。
給湯設備もお部屋の外です。
さて、どのように様変わりするのか、と思いつつ、机や椅子をセッティング。
プリンターも邪魔にならないところへ・・・。
・・・けっこう普通。

熱く深い闘茶の世界へ_1

先生方が気になさっていたのは、電気ポットの電源確保とお茶を淹れるスペースを隠す工夫。
お茶を淹れているところが見えたら、勝負になりませんものね。

熱く深い闘茶の世界へ_3

闘茶の道具一式は、見慣れないものが多く興味津々。
真っ白でつるんとした肌合いの豆茶碗。
木製の投票箱と札。
(札に書かれた「花鳥風月客」の文字が風流♪)
先生方も一押しのおしゃれな砂時計。
(本当に正確に計れるものって、なかなかないそうです。)
などなど・・・。

熱く深い闘茶の世界へ_8

なんだかかわいらしいお茶会が開かれそうな道具たち。
が、ホワイトボードに貼られた大きな採点表を見て思い出す。
「そうそう!今日はバトルでした。」

熱く深い闘茶の世界へ_4

授業が始まり、先生方のお話を伺った後、ついに闘茶会スタート!
出題茶の名前を明かした茶葉の確認や試飲では、とっても和気あいあいとした空気の教室内。
周りの席の方とお話しながら、メモ用紙に印象をあれこれ書き込んでいきます。
先生方への質問も自然に出てきます。

熱く深い闘茶の世界へ_5

ところが!本番になると空気は一変。
ランダムに出てくるお茶に翻弄される参加者のみなさん!
「わからないよ!」「もうあてずっぽ・・・」という声もちらほら。
でも、みなさん「・・・やっぱり当てたい!」と静かなる闘志を燃やされ、教室全体が緊張感に包まれます。

熱く深い闘茶の世界へ_6

私も試しに3杯ほど飲ませていただいたのですが、違いが全くわからず。
早々に諦めて、スタッフ業に専念しました。

そんななか、1位・2位になられた方、おめでとうございます!
他の方々も、視覚・嗅覚・味覚・・・、感覚をフル活用して真剣にお茶に向き合うその表情は、アスリートのようで素敵でした。

闘茶会終了後、緊張がほぐれた教室では伸びをされる方も。
集中されていたんですね。お疲れさまでした!

熱く深い闘茶の世界へ_7

外の寒さも忘れて、お茶の世界に没頭した2時間。
普段「緑茶」と一括りにしているお茶の個性が感じられたのではないでしょうか?

最後になりましたが、衝立の裏で手際よくお茶の準備をしてくださったインストラクター協会のみなさん、ありがとうございました!
授業が滞りなく行われたのは、みなさんのおかげです☆

(CHIKYOU)

巳さんと一緒で・・・みんないいなぁ~!!

2012.12.22 | 授業 | by Staff

この日は、今年最後の「ひとまちの日」です!
「2012年も終わりに近づいてきたなぁ~」としみじみ思いながら、授業「伝統工芸・一刀彫の魅力に迫る!」の準備・・・。
教室は、「なら工藝館」です。

「のぼりの文字、なぜかよく裏向くんだよなぁ・・・」

巳さんと一緒で・・・みんないいなぁ~!!_1

そして教室の準備。
大きなテーブルを端に寄せて、ぐるりと椅子を並べて準備完了!

巳さんと一緒で・・・みんないいなぁ~!!_2

さぁ授業が始まりました!
本日の先生は、一刀彫の若きエース前田浩幸さん。
まずは、一刀彫の実演からです。
教室内は先生の木を削っていく音のみ・・・
ザクッザクッ・・・
やはり刃物を扱うからでしょうか?
先生の真剣な目にピーンと張りつめた空気が漂っていました。

巳さんと一緒で・・・みんないいなぁ~!!_3

実演の次は、先生の魅力に迫ります。
先生は、ここ「なら工藝館」の「奈良工藝後継者育成制度」の研修生として、この世界に入ってこられました。
奈良の一刀彫は、面を大切にしながら作品が作られているそうです。
それでいて、鹿などの作品には躍動感もある。
静と動の魅力があることを教えていただきました。

「一刀彫」と言うくらいだから、平鑿1本で造り上げる・・・と思っていた方もおられましたが、たくさんの道具が要ることも先ほどの実演からわかりました。

ようやく参加者のみなさんから、いろいろな質問が飛び出し始めました。
怪我の話は、怖かったですね。
先生は、一刀彫を始めた頃に左手に鑿を突き刺して、全治6ヶ月だったそうです。
もっと大きな怪我をした方もおられるそうで、教室内にどよめきが起こりました。

巳さんと一緒で・・・みんないいなぁ~!!_9

その後、1階の展示室で、先生の作品をはじめ数々の伝統工芸の作品を拝見しました。
やっと、参加者のみなさんも先生も打ち解けてきた感じがしました。
それまでは、どちらも堅くて・・・司会役のスタッフまでも堅くて・・・実は密かに心配していました。
やれやれ・・・

巳さんと一緒で・・・みんないいなぁ~!!_10

お待ちかねの一刀彫の絵付け体験。
先生が彫ってくださった2013年の干支「巳」に、絵付けをします。
でも、すぐに絵付けに取り掛かれるわけではありません。
まずは先生の説明を聞いてから・・・。
絵付けに使う、岩絵の具。
貝殻や岩を削った粉と膠とを合わせて色を作っていくのですが、まるで理科の実験のようでした。

巳さんと一緒で・・・みんないいなぁ~!!_6

すり潰し方、分量、温度・・・ここでもすべてに技が必要です。
伝統工芸の美しさはこの技にあることを感じました。

ようやく絵付け体験。
3つのグループに分かれて・・・

巳さんと一緒で・・・みんないいなぁ~!!_7

みなさんとても楽しんでおられました。
私も体験したかったよぉ~!!!!

1つのテーブルに、皆さんの作品を並べてみました。
写真を撮って見せ合ったり、
「かわいい!」「ここんとこおもしろいね」
会話も弾んでいました。

そしてどの作品も個性が光ります!

巳さんと一緒で・・・みんないいなぁ~!!_8

最後に先生への質問タイム!
力の入った質問に、先生がふわっと応え、教室内に笑いがあふれる和やかな質問タイムとなりました。

先生にはギラギラした欲がなく、ただひたむきに奈良工藝「一刀彫」に向き合い打ち込んでいる。
そんな前田先生にとても魅力を感じた授業でした。

「良いお年を!」「また来年も奈良ひとまち大学をよろしくね!」と、一刀彫の巳さんと帰って行かれる参加者のみなさんをお見送りました。

みんないいなぁ~!!

(HANA)

きっと、いつか

2012.12.22 | 授業 | by Staff

クリスマスを数日後に控え、年末が近づき何だか気忙しくなってきた土曜日に、今年最後のひとまち大学の授業3本を行いました。
そのなかのひとつ、授業「豊かな森を育てる、私たちのカフェ ~夢をひとつにする、ということ~」の教室は、ひとまち大史上初の奈良市北部での開催!!!!
徒歩数分で京都府に突入できるような県境にある、「いつか森になるカフェ」で授業を行いました。

きっと、いつか_1

「奈良市北部で授業を開催したい!」と自分で企画したくせに、いざ募集の段階になると、「本当にこんな奈良市の端っこまで来てくれる人いるのかな~」と弱気になっていました。
がっ!予想以上に多くの方にお申込みをいただき、感動です。
「やっぱり、立地条件より授業の中身が重要なんだ」と実感!←そりゃそうだ(笑)

そこで、参加される方が迷わないようにと、道案内ブログをアップしてみました。
ご覧になった方はいらっしゃいますか?

道案内ブログこちら↓
緑いっぱいのカフェへのご案内♪

このブログのおかげかはわかりませんが、当日、なんと迷った方はゼロ!!
ちょっとはお役に立てたかなぁ~と、勝手に満足しております!

教室は、「いつか森になるカフェ」の2階にある「ワーキングスペース」。
この場所は、普段はお客様がパソコンをしたり読書をしたり、コーヒーを飲みながらひとりの時間を静かにゆっくり過ごす場所。

きっと、いつか_7

物音などを気にせずリラックスしてもらいたいと、机やイスが、ある程度の距離を保ってゆったり置かれています。
しかし今回の授業では、学生10人+先生+スタッフ2人の総勢13人がここに入ります。
いつもの倍以上・・・さて、どうしよう・・・
場所自体は、全員が入れる大きさ。
あとは、机とイスの配置を考えて並べればいけるはず!!

というわけで、授業前日の夕方にお店にお邪魔して、今回の授業の先生・道端慶太郎さんとふたりで教室の模様替えを開始!!
あ~でもない・・・こ~でもない・・・と、机やイスをガタガタ動かしながらレイアウトをシュミレーション。
今回はプロジェクターを使用するため、映像が全員の席から見えないと困ります。
白い壁なので、映像を壁に映し出すことは決まっていましたが、どの面に映し出すかで、これまたイスを移動・・・。
この場所には、机やイス以外に、本棚やお店の名前にある「森」の元となる植物の鉢植えがたくさん置かれています。

きっと、いつか_6

これらを動かすのが、これまた大変!
1時間ほどかけて何とか完成。
授業の打合せより、この作業が一番大変だったかもしれません(笑)
なかには、ちょっと窮屈だったり映像が見えづらい席があったと思いますが、前日の“くすきち”の頑張りに免じてお許しください
先生、元の配置がどんなだったかわからなくなるぐらい、いろんな物を動かしまくってすみません。
部屋は現状復帰できましたか?

きっと、いつか_8

授業の内容は、授業レポートをご覧ください★
森とカフェと人との出会い
カフェを超えた空間

今回「このカフェの授業をしよう!」と思ったのは、お店の名前から。
「『いつか森になるカフェ』ってどんなカフェ?」って思いませんか?
このネーミングに惹かれ、お店に行き、店内のたくさんの植物を見て自然生態のお話をお伺いして、やっとわかりました。
「生物」と「カフェ」なんて、繋がる要素が思い当たらなかったけど、自然環境の専門家の慶太郎さんと、カフェが好きな章子さんが出会ったことで、このお店が誕生したんです!
カフェに来て自然生態のお話が聴けるなんて、ちょっと得した気分♪
珍しい昆虫や蝶の写真を見せてもらったり、日本の生物の現状をわかりやすく説明していただきました。

きっと、いつか_3

また、参加された方の多くは、カフェやおいしいものに興味があってお申込みをされたとのこと。
もうひとりの先生、道端章子さん手作りのケーキを楽しみにして来られました。
お店の1階は通常営業をしていて他のお客様がおられ、章子さんひとりでお店をされているため、ゆっくりお話をお伺いできなかったのが残念!!
でも、みなさんケーキを大絶賛☆
ニューヨークチーズケーキとコーヒーの相性がピッタリ♪で、幸せそうでした。
おいしいものを食べると、自然と笑顔になりますよね!

お互いを認め合い、切磋琢磨できる夫婦ってなかなかいないと思います。
道端ご夫妻は、本当にとても素敵な関係です。
このお店を訪れた方が「いつか森になる日」を一緒に夢見て、みんながなんだか応援したくなる、そんな気持ちにさせられる何かを、道端夫妻は持っておられます。
今回の授業に参加された方も、みなさん同じような気持ちになったのではないでしょうか。
これからどんな森になっていくのか、とっても楽しみです♪
店名が、「いつか森になるカフェ」から「森になったカフェ」に変わる時が来るのかな?(笑)

(くすきち)