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私が奈良に惹かれる理由

2020.11.06 | 授業info | by Staff

ただいま、平城宮いざない館の企画展示室で、「元明天皇展」が開催されています。

私が奈良に惹かれる理由

この展示を企画したのが、12月5日(土)の授業「開校10周年記念!リクエスト大会Vol.15 新しい生活のなかで楽しむ奈良 ~『#おうちで奈良旅』ってなに?~」の先生、ココトソコノ制作室の生駒あさみさんです。

ちなみに、元明天皇は飛鳥から平城京へ遷都した女帝です。
先日、ひと足お先に「元明天皇展」を拝見しました。

私が奈良に惹かれる理由

とても分かりやすく、且つ、ココトソコノ制作室社長のイラストが素敵。
グッズも大人気みたいですよ。
この秋、ぜひ足を運んでいただきたい展示のひとつです。

私が奈良に惹かれる理由

生駒さんは20歳頃に奈良を旅してその魅力にはまり、東京から通うこと約15年、2014年に奈良市に居を構え、現在に至ります。
通っていた頃はもちろん、今も奈良県下を旅して、その土地で出会った素晴らしい場所やモノ、思い出などを発信しています。
「奈良は目に見えるものだけでなく、目に見えないものに価値を見出せる場所」と語る生駒さん。
著書の『奈良で出会う天皇になった皇女たち』にも、生駒さんが奈良を好きな理由がたくさん詰まっています。

私が奈良に惹かれる理由

かつては好きなことをやるために働いていたのが、今では好きなことを仕事にして、生活できるようになったという生駒さん。
それは、「『奈良が好き』をみんなで共有したい!」という思いがさまざまなアイデアとなって、奈良好きのみなさんをワクワクさせる何かになるから。
そして、「私が好きな奈良をもっと知りたい」という思いが感覚的なものに終わらず、さまざまな文献を調べた上で、新たな視点から「奈良ってこんなにおもしろいよ~」と私たちに語りかけてくれるから。
だからこそ、生駒さんの活動が必要とされ、仕事として成立するのではなかろうかと、私は思います。

授業では、そんな生駒さんのこれまでのこと、コロナ禍でのこと、これからのこと・・・いろいろとお話を伺います。

ブログ「特別名勝にてリアルな奈良を楽しむ浪漫」もご覧くださいね★
https://nhmu.jp/blog/info/15186

お申込はこちら↓
http://nhmu.jp/class/34734

おまけ
当初、11月30日(月)で終了予定だった「元明天皇展」。
実は12月6日(日)まで会期が延長となっています!
授業の教室である平城京左京三条二坊宮跡庭園から徒歩約10分。
立地条件もばっちりなんで、まだご覧になっていない方は、授業の前後でお立ち寄りいただいたら1日で2度楽しめますよ。

私が奈良に惹かれる理由

(なさ)

LAMP BAR again!! ~至高の一杯を求めて~

2020.11.05 | 授業info | by Staff

こんにちは!
授業企画担当“ask”です。
授業紹介ブログを書くのも何だか久しぶり。

今年は奈良ひとまち大学開校10周年。
それを記念した「開校10周年記念!リクエスト大会」で、過去の授業を再び実施しています。
しかし、このコロナ禍の影響で多くの授業が中止に。
企画段階で中止になったものも数多くあります。
私の担当授業も。。。
そんななかでも、奈良ひとまち大学は感染予防対策を取りながら授業を再開しております。

今回ご紹介する授業は、2017年11月に実施した「世界一になったバーテンダー ~『ローカルから世界へ』を語る~」のリバイバル!
11月29日(日)の授業「開校10周年記念!リクエスト大会Vol.13 進化を続ける奈良最高級のバー ~LAMP BARの過去、現在、未来~」です。

LAMP BAR again

前回の授業については、「ひとまちブログ」をご覧ください。
「担当者はBARにいる ~世界一のバーテンダーを探せ!~」
https://nhmu.jp/blog/info/12254

この授業から3年が経ちました。
先生は、トップバーテンダーの世界大会で、約1万5千人からチャンピオンに選ばれた金子道人さん。

LAMP BAR again

前回は「ローカルから世界へ」をテーマに金子さん自身のことをお話ししていただきました。
今回は、お店である「LAMP BAR」に焦点を当てた話・・・スタッフの成長やスペースの増設など、新しい魅力について伺います!
また、コロナ禍による休業中、金子さんが仲間と作り出した、自宅でも本格カクテルが飲める「C&E at Home」についても伺います!

LAMP BAR again

何? BARに行ったことがない?
大丈夫ですよ!むしろ初めての方が感動があるはず!!
超素敵な雰囲気にメロメロになること間違いなし!!
今回の授業で素敵なBARデビューをしましょう!!

LAMP BAR again

何? あまりお酒が強くないので心配?
大丈夫ですよ!
授業ではみなさんにカクテルを作ってもらいますが、お酒の濃さを自身で調節できるのです!!
実際にお店でオーダーする時も、お酒が強くないことを伝えると、薄くしたり、アルコールの入っていない「モクテル」ってのを作ってもらえたりします!
これも美味ですよ!!

LAMP BAR again

まずは授業に申し込んでいただかなくては始まりません。
授業の申込はこちらから↓
http://nhmu.jp/class/34727

あの方もこう申しております。
「飲んではハイに 醒めては灰に
飲もうぜ今宵 銀河を杯にして」
~神林 長平『今宵、銀河を杯にして』~

LAMP BAR again

(ask)

被写体の魅力を引き出すために

2020.10.31 | 授業 | by Staff

2020年10月31日に開催した授業「仏像を撮る、ということ。 ~文化財撮影の難しさと醍醐味~」に従事しました。
先生は写真家の佐々木香輔さん。

被写体の魅力を引き出すために

文化財写真撮影で有名な「飛鳥園」、奈良国立博物館の写真技師を経て今春、独立し、フリーで活動しています。
写真家の方の授業は今までも何度かありましたが、今回の先生は文化財撮影専門なので、どんな話が聞けるか楽しみにしていました。

私は写真撮影担当だったので、数打ちゃあたる!?とバンバン撮りました。
が、しかしっ。
映像を交えながらのお話、しかもフェイスシールドを着けていただいたので、「暗い」「反射する」「ピントが合わない」と、いつも以上に苦労しました。
興味深い話の連続で、幾度となく、カメラを持つ手をペンに持ち替えてメモを取りながらの90分となりました。

被写体の魅力を引き出すために

さて、仏像写真には「物としてとらえる写真」と「心としてとらえる写真」のふたつの側面が求められるとのこと。
物としてとらえる写真は、専門家や研究者に好まれるそう。
心としてとらえる写真とは、佐々木さん曰く、「ドラマチックに撮る写真」。
例えば、上から撮るか下から撮るかによって、光の差すところや影の濃くなるところが変化します。
撮影角度や光の当て方によって表情が変わる様子を、映像を交えて紹介していただきました。
まだ世に出ていない写真もあるため撮影不可だったのですが、ほんと、一見では同じ仏像だと気づかない!!
慈愛に満ちたやわらかい表情だと思っていた仏像が、ライティングの違いで怒った険しい表情に見えて、びっくりしました。

撮影などで仏像と長時間に渡り対面する機会も多い佐々木さんですが、しばしば、仏さまに見られている感覚に陥ることがあるそう。
自分が仏像を撮る人として、技術的なことはもちろん、人間としてふさわしいのか、自問自答することも。

そんな佐々木さんが理想とする仏像写真は、観る人の気持ちに寄り添う写真。
自分の個性を押し出すのではなく、やわらかい共感を得る写真をめざしているのだそうです。

被写体の魅力を引き出すために

また、被写体の魅力を引き出すための「フィクション」についての話もありました。
ここでいう「フィクション」とは、肉眼で見るよりも綺麗に、そして肉眼では見えないものまでを見せるためにかける、魔法のようなもの。
どんな手法で撮影したか、手の内を明かせるホワイトマジックを駆使した写真を見せていただきました。

2019年に奈良国立博物館の特別展「国宝の殿堂 藤田美術館展」に出展された曜変天目茶碗の写真。
曜変天目の輝きを見せるために光を当てると必ずどこかに影ができ、1枚ではその美しさの全てを見せることができないそう。
そこで、複数の写真データを合わせたそうで、その過程の一部を見せてもらいました。

被写体の魅力を引き出すために

これは香芝市の屯鶴峯(どんづるぼう)にある地下壕の写真。
ずいぶん前に二上山に登山した際、屯鶴峯で地下壕の入口を示す看板を目にしましたが、あの奥にこんな世界が広がっていたなんて!!と驚きました。
もちろん、肉眼でこの光景が見られるわけではありませんよ。
許可を得た上で、何ヶ月も通って、さまざまな場所からライティングしながら撮影した結晶だそう。

被写体の魅力を引き出すために

旧日本軍の地下壕だった場所。自由に入ることができない領域。
この写真は、地下壕の全体像がわかるだけではなく、なんとも言えない不思議な気持ちにさせられます。
数え切れないほど撮影するうちに、被写体そのものだけでなく、その土地の持つ意味みたいなものも捉えることができる写真って、ほんとにすごいなと思いました。

被写体の魅力を引き出すために

現在、美術品・文化財撮影専門「青々」設立のための準備を進めている佐々木さん。
将来的には、個人として何かをしたいというよりは、「青々」という組織が全面に出てくるような活動をしていきたいそう。
それは、飛鳥園や奈良国立博物館での経験により自分に与えられた大切なものを、「青々」として伝えていくことに意義を感じるから。
長い年月、それぞれの時代を経て大切に守られてきた仏像や美術品などの文化財を、写真を通して正確に記録し、そして人々の心に記憶されることで、後世へとつなげていく。
とても大切な役割だと思いました。

被写体の魅力を引き出すために

おまけ
当日、持参された写真機。

被写体の魅力を引き出すために

恩師の形見分けで譲り受けたものだそうです。
ガラス乾板を用いて撮影するとのことで、学生のみなさんも興味津々で見ていましたよ。
佐々木さん、貴重なお話をどうもありがとうございました。

被写体の魅力を引き出すために

(なさ)