まじめで一生懸命
2014.12.21 | 授業 | by Staff
今回の授業「歴史と伝統が育てた奈良の食 ~奈良のうまいもの、発見!~」は、JR奈良駅構内にある「奈良のうまいものプラザ」で行いました。
この日は大寒波の影響で、JR奈良駅付近も冷た~~い強風が吹いていました。
初めていらっしゃる方にもわかるようにと、バスターミナルでのぼり旗を片手に立っていると、道行く人から「なんかイベントあるん?」「寒いのに、頑張りや~」と声をかけていただき、奈良の人の温かさを感じました。
授業が始まるので「奈良のうまいものプラザ」の店内に入ると暖かく、気持ちがホッと和みました。
授業の様子は、「ひとまちレポート」をご覧ください♪
「奈良にうまいものはある」
http://nhmu.jp/report/21178
「『歴史と伝統が育てた奈良の食』に参加して」
http://nhmu.jp/report/21278
授業では、奈良のうまいものプラザ店長の堂土さんから、遷都1300年祭開催を契機に奈良県のうまいものづくり事業を継承・発展させて設立された「奈良のうまいもの会」について、話を聞きました。
堂土さんは、自分の故郷・奈良を盛り上げていきたいとの思いで、某飲料メーカーを辞めて、奈良の地元産のものにこだわった団子屋(堂屋)を始めたこと、そして仲間とともに会を設立、直営ショップを築き上げるまでの紆余曲折の道のりを、笑いを交えながら楽しく語ってくださいました。
実際には多くの御苦労があり、それらを知恵と粘り強さで前向きに乗り越えてこられたんだろうなぁと感じました。
特に印象に残ったのは「食べることは生きること、命そのもの」「奈良の特産は、まじめで一生懸命に作られています」という言葉です。
食の追及と奈良の発展をあわせて未来を切り開いていこう!という意気込みが感じられました。
一方で、志賀直哉の「奈良にうまいものなし」の節についても、その節だけが有名になってしまっているが、その随筆の前後には、奈良の豆腐は遠方の友達にも評判がいい、がんもどきも美味しいと書かれていたり、「とにかく奈良は美しい」など、13年間住んでいた奈良を愛する文章もあることを紹介していただき、「奈良にもうまいものが沢山ある!」と力強く話されていました。
奈良のうまいもの会ではこれから、土壌診断した農地の認定をして、そこで育った野菜をブランド化していく「大和情熱野菜」の取組みや、古来から奈良で栽培されていた漢方薬「当帰(とうき)」の復活など、行政ではなく民間だからこそできることの視点で6次産業をねらい、生産者と消費者を繋げ、食を通じて奈良の良さを世界にアピールしていきたいとのことでした。
授業中に、みんなでショップに陳列された商品を見学したのですが、その人だかりにつられてでしょうか、どんどんお客さんが入って来て、とってもに賑わっていました。
また、授業が終わった後に買い物をする方もいて、生産者と消費者が学びを通じて繋がっていくっていいなぁ~と感じました。
そうそう、授業で出されたデザートは「よしのや」の「吉野の葛餅」でしたが、実は戦時中に国宝・興福寺の阿修羅像がこの「よしのや」の蔵に疎開していたという逸話とともに紹介されていました。
プルルンとした葛餅は、とってもおいしそうでしたよ♪
(やまたろ)