奈良ひとまち大学

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ひとまちブログ

豆腐愛とカープ愛

2016.08.27 | 授業 | by Staff

夏休みも終わりに近づき、子どもたちは宿題の追い込みに忙しかった(?)であろう8月27日(土)、授業「リヤカーで街を行く豆腐職人 ~きたまちで豆腐を作る、という仕事~」を、若草公民館で行いました。
当日は曇り空。
暑い暑い猛暑がちょっとだけましになって、授業準備に向かう“くすきち”の足取りも軽い♪

若草公民館に到着すると、奈良ひとまち大学ののぼり旗がお出迎え!

豆腐愛とカープ愛_1

スタッフ“さとちん”が、既に教室の準備に取り掛かってくれていました。
わぁ~ごめんなさい!
応援スタッフなのに結局特に何もせず・・・
お菓子と受付の準備をしただけ((+_+))

豆腐愛とカープ愛_2

そんなこんなで準備をしていると、今回の授業の先生「きたまち豆腐」店主の藪田洋輔さんが、キャップをかぶりTシャツにズボンにサンダルというなんともラフな格好で登場!!

豆腐愛とカープ愛_3

うん??先生が着ているTシャツ。
よく見ると「薮田○○」えっ!?オリジナルTシャツですか?と思い、もっとよ~く見ると、カープのユニフォームを着た野球選手のイラストに「薮田和樹」の文字。

豆腐愛とカープ愛_4

誰??
先生と同じ「薮田」というお名前の広島カープの投手だそうです。
自分と名前が同じ選手が入団したから「こいつ応援しよう!」と思って応援しているそうな。
何を隠そう、いや隠してないな!むしろ大っぴろげに言ってるな。
薮田先生は広島カープの大ファンなんです!!
あっ!先生!!この度は広島カープ優勝おめでとうございます!!
優勝したあかつきには近鉄奈良駅の噴水前で「ふるまい豆腐100人分する!」って授業の時におっしゃっていましたが、本当にされたのかな?
優勝した後、確認すればよかった~しまった~!
ちなみに「きたまち豆腐」のお店の前にある赤いベンチ。
あれは「広島市民球場」が閉鎖されて解体される際に記念にもらってきた物なんですって!
そうです。
わざわざ広島まで出向いて奈良まで持って帰って来たんです。
凄いでしょ!熱いでしょ!カープ愛!!
お店に行った際には、ぜひ一度座ってみてください!
熱い熱いカープ愛が実感できますよ。

授業のお話から、先生のカープ愛のお話になってしまいました。
授業の内容は、ひとまちレポートをご覧くださいね。
「リヤカーを引く豆腐職人」
http://nhmu.jp/report/26631

今回の授業は、先生のシャイな(?)性格を考慮して、スタッフ“さとちん”とのインタビュー形式で行いました。
「俺なんかの話を誰が聴きたいねん」「なんでわざわざ話聞きに来てくれはったんやろ」と事前の打合せでもボヤキまくっていた先生。
そこで、参加した学生のみなさんには、自己紹介の際に「なぜ今回の授業に参加したのか」という参加動機をお伺いすることになりました。

豆腐愛とカープ愛_5

参加した学生さんたちは、みなさん藪田先生の人柄に興味津々!!
「きたまち豆腐」の常連さん。
豆腐はよく買うけど店主とお話したことがなかった。
どんな方が豆腐を作っているのか知りたかった。
東向商店街でリヤカーを引く姿を何度か見かけて「あれは何?」と興味をもった方。
サラリーマンから自営業に転職された経歴に憧れをもつ方。
藪田先生の古いご友人。
そしてそして、単純に豆腐が大好きな方。←これが一番ダントツに多かった意見!!

ほ~ら!先生のお話を聴きたい方がこんなにもいらっしゃったじゃないですか!
自己紹介の時間は、学生さんたちと先生とのディスカッションタイムになりました。

豆腐愛とカープ愛_6

「自営業最高!!」と言い切る先生。
自己分析によると、最初から最後まで自分の手でやりたいタイプなので、自営業に向いているとのこと。
「俺は協調性ないねん」「一人でやるのが好きやねん」と言っているものの、なんだかんだで人とつるむのが大好きで、先生の周りには自然と人が集まってくる。
とっても不思議な雰囲気をもった方です。
飾りっ気のない気さくな喋り方が魅力の先生。
笑いが絶えない授業となりました。

豆腐愛とカープ愛_10

この仕事は死ぬまでやりたい!と豪語する先生。
2号店を出す気は全くないそう。
その理由は人に任せたくないから。
豆腐は作り手が変わると味が別物になってしまうので、この味を守りたいという強いポリシーがあるんです!!

授業の最後には、夏季休業中のお店に全員で移動し、厨房の中まで見学させていただきました。

豆腐愛とカープ愛_7

お店の中には、夏休み中の「きたまち豆腐」の代名詞にもなっているリヤカーが。
このリヤカーは、一丁焼きの鯛焼き「こたろう」さんから譲り受けたものだそうです。

豆腐愛とカープ愛_8

店名を考える際に「藪田豆腐店」という案もあったけど、「これでは店がどこの場所にあるのかわからないから、地名を店名にして大正解だった」と言うとおり、リヤカーで売りに歩いても、車で遠方まで売りに行っても、「きたまち」という名称で、お店がどこにあるのか一目瞭然☆

豆腐愛とカープ愛_9

今回はお店がお休み中だったため、自慢の豆腐を食べられなかったのが残念!!
参加されたみなさん全員「せっかくだから食べたかった~!」と指をくわえていました。
もちろん私もそのひとり。
絶対、近々、豆腐を買いに行こうと思います。
あっ!お店まで行かなくても、東向商店街でばったりリヤカーを引く藪田先生に遭遇するかもっ!
生のラッパの音色も聞けて、リヤカーも見れて、おいしい豆腐も買えて、なんとも楽しい瞬間になりそうです。

(くすきち)

お茶の香りに包まれて・・・

2016.08.27 | 授業 | by Staff

8月27日(土)の授業「東アジア文化都市2016奈良市×奈良ひとまち大学 meets 大和茶 ~日本の茶伝来の地、奈良で茶を知る~」を奈良県農業研究開発センター大和茶研究センターで行いました。
私は久々の応援スタッフです。

ところで、「大和茶研究センター」って?と、初めて耳にする方もおありでは。
奈良市の東部地区の玄関口、田原地区に存在する県の施設。
大和茶の振興を図るため、研究や技術指導、担い手養成を行っているところなのです。
敷地内にはお茶の工場や茶畑もあるのですよ。

お茶の香りに包まれて・・・_1

そうそう、小学生が社会見学でよく来るところです♪
私の地元でもあり、当日は勇んで参りました。
巷では迷走台風が南でUターンして本州へ接近とのニュースが・・・
折角なら晴天で緑が映える田原の風景を見てほしかったなあ~と曇天の空を恨みながら教室へ。

お茶の香りに包まれて・・・_2

到着すると既に、市街地から来る他のスタッフが会場入りをしていました。
「一番近いのにごめんなさい!」と作業に合流。
本日の教室は2階の角部屋、大きく取られた窓。
田んぼや木々の緑など、田原の風景を感じていただけそうです♪

お茶の香りに包まれて・・・_3

予定していたミニホイロを設置する作業は既に前日に完了していて、センターの職員さんに感謝感謝!
数多い部品を16セットも組み立てる大変な作業を、本当にありがとうございました。
残す作業は、16台のホイロに手揉み用の茶葉を取り分けること、電気コードの養生や資料の配置、それに受付の準備。
組み上がった奈良ひとまち大学ののぼり旗を見て、今日の授業にぴったりな色だなあ~とニンマリ。

お茶の香りに包まれて・・・_4

そして先生方にご挨拶。 
久保田農園園主の久保田清徳さん、そして一緒に手揉み茶の指導をしていただく大和茶研究センターの職員さん、奈良手もみ茶振興会さん。
2人1組でホイロの上で手揉みの体験をしながら、久保田先生に大和茶にまつわる様々なお話をしていただくプログラムです。
「本日はどうぞよろしくお願いします。」

お茶の香りに包まれて・・・_5 お茶の香りに包まれて・・・_6 お茶の香りに包まれて・・・_7

予定より少し早めに1階で受付を開始すると、学生のみなさんが続々と到着されました。
本日の学生さんは31人の予定。
親子やご夫婦、お友達と、2人で参加の方も多く見られます。
手揉み茶の体験ということで、みなさん少し緊張気味かな?
県道入口で誘導をしていたスタッフに声をかけて教室に戻ると、既に授業が始まっていました。

お茶の香りに包まれて・・・_8

授業の様子は「ひとまちレポート」もご覧ください♪
「大和茶講座」
http://nhmu.jp/report/26448

1つのホイロを2人ずつで担当し、正面のスクリーンに映し出された手揉みの映像を見ながら、同じような手つきで、お茶を捌いています。
「なるほど、これはわかりやすい!!」
しかも映像だけではなく、大きな文字で作業の説明が繰り返し流れています。

お茶の香りに包まれて・・・_9

みなさん最初は慣れない手つきで神妙な面持ちです。
ホイロの下の電気コンロの熱が上のパッドを温め、その上のお茶も少しずつ温まり、ほのかにお茶の香りが漂ってきました。
このお茶は、今年の春の初茶を蒸して冷凍されていたものだとか・・・。

お茶の香りに包まれて・・・_10

ひとりで作業されている学生さんのホイロで、私も手揉みに挑戦させてもらいました。
お茶の柔らかくてほんのり温かい感触が、なんとも心地よいものです。
まだまだ茶葉は完成には程遠く、水分をたっぷり含んでぽってりとした状態です。
最初の作業、手で茶葉を持ち上げる「葉振るい」は、表面の水分を取り除く作業。
先生の手揉み茶の完成品は、針のように細長く固くて、色艶が美しいものでした。
徐々にそれに近づいていくのだと思うとワクワクします。

お茶の香りに包まれて・・・_11

作業が進むにつれ、当日偶然ペアになった学生さんたちも、おしゃべりが弾み和やかな雰囲気になってきました。
私は、他のスタッフと作業を交代しながら、一番前で見本の手揉みをされている先生のホイロを見学。
さすが先生!なめらかな手の運びで迷いがありません。
他のホイロの様子をのぞきながら教室をウロウロ!
2番目の作業、両手で包み込むようにして茶葉を回転させる「回転揉み」は、内部の水分を揉み出し乾燥させる作業です。
この作業で先生方のOKが出ると、ホイロごとに順次、昼食タイム。

お茶の香りに包まれて・・・_12

ここまで立ちっぱなしの作業だったので、みなさんは久しぶりに椅子に腰掛け、パンやおにぎりをほおばりながら、足を伸ばしたり背伸びしたり、疲れた体の休養タイム。

午後からは、「揉みきり」で形を整え、「板ずり」で光沢を出す、という最終作業。
この頃には、ホイロを順番に回ってくださっている3人の先生やお隣のホイロの方とも親しく会話が弾んで、「手揉み茶を完成させる!」という全員の強い思いで教室がひとつになっています。
そして、お茶の香りも最初の青臭さが残る香りから、香ばしい香りに・・・。

お茶の香りに包まれて・・・_13

しかし4時間もひたすらお茶に向き合っておられるみなさん、そろそろ身体全体にお疲れの様子が・・・。
「もうひと踏ん張り、頑張ってくださいね!」
「『これはお茶の葉なので、どうやってもお茶にしかなりませんよ』という先生の言葉に励まされた」とおっしゃった方も・・・。
なるほど。そう思うと肩の力が抜けますよね。

お茶の香りに包まれて・・・_14

14:00ごろ、全てのホイロの茶葉がつやのある細くて固いお茶になって来ました。
先生の最後のチェックが入ります。
終了の合図が出た方は、「できた~」と、ほっとしたの喜びの声。
OKをもらった方から、ホイロ全体にお茶を広げ30分の乾燥に入ります。
その間、全員に感想の一言をいただきました。

・先生の仕上げたものとは程遠いできあがりで難しかった。
・思っていたよりも手揉み作業は大変だった。しんどかった。
 「本当にそうでしたね!わかりますよ!」
・葉っぱをお茶にしようと考えた先人の知恵が素晴らしいと思った。
・これからはお茶を大切に味わっていただきたい。
などなど、たくさんの感想をいただきました。

お茶の香りに包まれて・・・_15

途中、緑茶や甜茶の試飲で喉を潤したみなさん。
まろやかで極上の甘み!!
その美味しさに驚き、さらにはパワーをもらったのではないでしょうか。
今日の授業はお茶の香りに包まれて、茶葉の変化に手で触れて、まさに五感で感じ取る授業でしたね。
最後に久保田先生から・・・
「今、茶農家は来年のお茶に向けて暑いなか茶畑の管理をしっかりと頑張っています。
 今の仕事で来年の一番茶の出来が決まると言います。
 ぜひ来年のお茶に期待してください。」
この言葉に、大和茶を背負う担い手の力強さと自信を感じました。

お茶の香りに包まれて・・・_16

学生のみなさんがご自身で作ったお茶を小さなアルミの袋に入れて、大事そうにお持ちになったのが印象的でした。
お家に戻られ、苦労した手作りのお茶でうっとり至福の時間を持たれることでしょう♪
みなさん本当にお疲れ様でした?
ぜひお帰りに、緑いっぱいの茶畑も眺めていってくださいね。

(蕗)

夏の暑い日の夕方・・・

2016.08.21 | 授業 | by Staff

奈良市の奈良豆比古神社で、奈良ひとまち大学の授業「翁舞、を知っていますか? ~伝承を現代に伝える民俗芸能~」を開催しました。
私の担当は、バス停「奈良阪」で学生さんを迎えて誘導する係でした。

だんだん日が沈むなか・・・
バス停「奈良阪」の辺りは暗くなり、少しこわ~いと思っていた瞬間、1台のバスが・・・。
辺りは明るく華やかになり、降りてきた人たちを見て私は嬉しくなって声をかけました。
ひとつの任務が完了!!

夏の暑い日の夕方・・・_1

学生のみなさんを誘導しながら万葉歌人の志貴皇子が祀られた奈良豆比古神社に着くと、学生さんは境内裏手にある樹齢千年の樟の巨樹などを見学に行きました。
薄暗い受付で私は独り・・・またまた寂し~いなぁと思っていたら、奈良豆比古神社翁舞保存会のメンバーさんが次々に来られ「こんにちは」と元気に挨拶してくださいました!
老若関係なく、拝殿に向かいお参りした後に練習場へ向かう光景は、心が温かくホッとしました。

夏の暑い日の夕方・・・_2

授業の様子は、「ひとまちレポート」をご覧ください。
「奈良豆比古神社の翁舞の見方」
http://nhmu.jp/report/26468

イザぁ~、練習へ。
礼儀正しいメンバーさんの練習風景を観ていたら、大人のなかに少年が1人。
小学生くらいの男の子。
少し離れた場所には、その少年のおじいちゃんが、少し不安そうな~でも誇らしげな顔をして観ていました。
「俺もなぁ!昭和22年に『千歳』したなぁ」と言いながら、リズムに乗って身体を動かし、懐かしそうに話してくださいました。
「あの子は小学校3年生で、今着てる着物はなぁ、ばあさんが縫ったんよ」
「あそこの2つの缶は、本当はなぁ、燭台を立てるんやけどなぁ~。今日は、どの範囲が舞台かわからないから置いてるんやでぇ」
などと、色々な裏話をお聞きすることができました。

夏の暑い日の夕方・・・_3

その少年は、おばあちゃんが縫ってくれた着物を着て、たった独りで大人のなかに入って笛や小鼓の音に合わせて最後まで誇らしげに力強く舞っていました。

夏の暑い日の夕方・・・_4

能面など普段見れない貴重な物を見せていただき、奈良豆比古神社翁舞保存会の方々に感謝しています。
ありがとうございました!!

(micchan)