奈良ひとまち大学

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ひとまちブログ

やわらかな時間

2016.07.30 | 授業 | by Staff

もうすぐ8月、の土曜日。朝からまぶしい陽射し。夏、真っ盛りです。

やわらかな時間_1

本日の授業「愛する奈良で、おもてなし ~ようこそ、小さなホテルへ~」は、北御門町にある「小さなホテル奈良倶楽部」のオーナー・谷規佐子さんが先生です。
正倉院のすぐ北、閑静な町並みのなかにたたずむ小さなホテル。

やわらかな時間_2

白い壁の正面にあるドアを開けると、外の暑さを忘れる落ち着く空間です。

やわらかな時間_4

普段、宿泊のお客様が食事をされるスペースが教室です。
谷さんのお話と、このホテルで出される朝食のコンパクト版のお食事が授業内容。
20代~40代の女性が10人参加されました。
ひとまち大学のスタッフもホテルのスタッフも全員女性です。

やわらかな時間_3

ホテルには、いろいろな種類の草花が焼きものやガラスの小さな器に活けてあります。
そこかしこにさりげなく花や緑があるというのは、いいものです。
「これだけお花の数があると大変では?」と谷さんにお聞きすると、1日に何度も水を替えて、お花の状態に気を配っておられるとのこと。
それで納得。
お花がどれも今摘んできたばかりのようにみずみずしいのです。

やわらかな時間_5

授業が始まる前、落ち着かない様子の谷さんとは対照的に、ホテルの中には静かでやわらかな空気が満ちています。
今日のために丁寧に準備された原稿に沿って、いよいよ授業が始まりました。

授業の様子は、ひとまちレポートもご覧ください。
「奈良で宿泊体験!?」
http://nhmu.jp/report/26423

後半では、奈良の朝の愉しみ方を写真を交えてご紹介いただきました。
そういえば、人の少ない朝の奈良を歩くことって、ないですね。
参加者のなかに、夜の東大寺周辺を散歩している方がありました。
今日の資料「奈良倶楽部から東大寺境内へ」の見どころ散策マップを手に、朝もきっと歩いてみられるのでしょうね。

やわらかな時間_6

授業の終盤。
意見交換のなかで、ご主人のお仕事の関係でサウジアラビアで暮らしていた頃、四季のない国で「花に飢えていた」と谷さんがおっしゃっていました。
このホテルにやってくる旅人のために、花や緑が空間をつなげてくれると考えておられて、それがこの居心地のよい場所になっているということだとわかりました。

やわらかな時間_7

楽しそうにおしゃべりしているお食事の様子を拝見していると、初めて会った皆さんとは思えませんでした。
皆さん同じメニューということもあるのでしょうか、話に花が咲いていました。
あっという間に時間は過ぎて、授業は終了。
終了後も何人かの方が谷さんの近くに集まり、貴重な書物なども出てきてお話が続きました。

やわらかな時間_8

ここにいると、奈良生まれ・奈良育ちの私でも泊まってみたい、遠くにいる友達を誘って。
何年も会っていない友達と朝の東大寺を散歩して、いろいろしゃべりたくなりました。
なんでも7泊も連泊される方もあるとか。
帰りたくなくなっちゃうでしょうね。
谷さんの魔法にかかる、このやわらかな時間をぜひ知ってほしい。
授業スタッフとして参加しましたが、またひとつ、奈良の素敵な場所を見つけた!そんな時間でした。
皆さん、暑いなかのご参加ありがとうございました。

(和の美)

はじめてのクレープ焼き体験

2016.07.24 | 授業 | by Staff

奈良ひとまち大学の授業「健康を応援、お食事系クレープ! ~カフェで学ぶおいしい生活~」に従事してきました。
食べ物関係の授業は、行く前からウキウキと楽しみな気持ちになります。

今回の教室の「cafe WAKAKUSA」は、近鉄奈良駅から東向北町に出て、徒歩でほんの2~3分のとても分かりやすい場所にありました。

はじめてのクレープ焼き体験_1

初めて伺ったのですが、私が店名からイメージしていたとおり、緑とクリーム色の外観がとても爽やかな素敵なお店でした。

はじめてのクレープ焼き体験_2

お店を営業しながらの授業なので、大変お忙しいなか、先生の中西純枝さんにご挨拶しました。
ショートカットがとてもお似合いのとてもお綺麗な方です。

はじめてのクレープ焼き体験_4

さっそく準備の設営を・・・と勇んで教室の2階に上がらせていただきましたが、既に机やスクリーンなどを準備してくださっていました。
開店準備もあるのに、中西さんもご主人さまもありがとうございます。

通常は、2階も客席になっているそうです。
ゆったりしたソファー席で、くつろげそうです。
つい長居してしまいそうですね。

はじめてのクレープ焼き体験_5

9時45分ころ、最初の学生さんの到着です。
続いてみなさん迷わずご到着。
初めて来店された方も多いなか、「しょっちゅう来てるのよ~」という方もおられました。
10時の授業開始までに、全員揃うことができました!

授業開始です。
オーナーとしてのお店オープンのいきさつや、管理栄養士としていろんな栄養素をバランスよく摂ることの大切さなどを話してくださいました。
「目で楽しく、美味しく、バランスよく・・・」
cafe WAKAKUSAのお食事系クレープ、まさにそのものですね。

はじめてのクレープ焼き体験_6

授業の様子は「ひとまちレポート」もご覧ください★
「クレープ焼き体験」
http://nhmu.jp/report/26188

講義に続いて、クレープ焼き体験です。
焼く前にまず、イメトレをします。
クレープを薄くのばす調理道具のトンボを筆を持つようにやさしく持って(持ったつもりで)、手首を柔らかく使い、回します。
いよいよ、ひとりずつクレープ焼き器の前に立ちます。
クレープ生地をレードル1杯すくい、まるい鉄板の上に静かに流し入れます。
火が通り過ぎないうちに、トンボを使って生地を薄くならします。

はじめてのクレープ焼き体験_7

綺麗な円にならなかったり、生地が鉄板をはみだしてしまったりしても大丈夫!
焼けてきたらスパチュラで4カ所折り畳んで四角い形にするので、少々いびつになっていても形を整えることができます。

私も体験させていただきました。
厨房の中に入れていただいて、クレープ焼き器の前に立つと、少し緊張します。
2回ほどトンポをくるりと回したら、あとは触らず焼けるのを待ちます。
イメトレどおりのキレイな円形にはならなかったですが、四角くしてしまえば気になりません。
焼き上がりのいい匂いがして幸せな気持ちになりました。

はじめてのクレープ焼き体験_11

たくさんの野菜と中西さん特製の大和肉鶏の鶏ハムと、これもまた特製の奈良県産柿を使った柿ソースなどをトッピングします。
おやつとしての甘いクレープのイメージとは違う、栄養・ボリューム満点で見た目にも美しいお食事系クレープのできあがりです。

はじめてのクレープ焼き体験_9

小さい頃からクレープが大好きで、cafe WAKAKUSAをオープンする前からクレープ焼き器を持っていたという中西さん。
なるほど!と納得のすばらしいクレープで、スタッフとして行きましたが、私もとても良い体験をさせていただきました。
ありがとうございました。

(ぼちぼち)

あなたの知らない「翁舞」の世界

2016.07.23 | 授業info | by Staff

毎年10月8日の夜、奈良市奈良阪町にある奈良豆比古神社(ならづひこじんじゃ)の秋祭りの宵宮にて、「翁舞」が奉納されます。
実はこの「翁舞」は、2000年に国の重要無形民俗文化財に指定された貴重な民俗芸能なのです。

あなたの知らない「翁舞」の世界_1

ここまでは、かろうじて知っていた私ですが、このたび、その先の未知なる領域に足を踏み入れることとなりました。
なぜって?
8月21日(日)の授業「翁舞、を知っていますか? ~伝承を現代に伝える民俗芸能~」の担当になったからデス。

とりあえずインターネットで検索したり、翁舞のパンフレットを読んだり、図書館で資料を漁ったりと、できることは全部やってみた結果、次の3つのことなどがわかりました。

* 奈良豆比古神社は志貴皇子を祀る神社である。
 (志貴皇子は天智天皇の子で、光仁天皇の父。万葉歌人として名高い皇族。)
あなたの知らない「翁舞」の世界_2

* 翁舞は春日王の病気平癒を願い、春日王の息子・浄人王(きよひとおう)が舞を奉納したことにより全快したという伝承に基づく。
 (春日王は志貴皇子の息子。光仁天皇の兄弟。)
あなたの知らない「翁舞」の世界_3

* 奈良豆比古神社の翁舞は、能や狂言が発達する以前の形式を残しており、今日の洗練された能の型と異なり、素朴さと簡素さを特徴としている。
あなたの知らない「翁舞」の世界_4

でも、やっぱり実際にお話を聞くのが一番勉強になります。
先日、奈良豆比古神社翁舞保存会のみなさんの練習日にお邪魔し、場面ごとの稽古を見学させていただきながら、お話を伺いました。

こちらは、奈良豆比古神社翁舞保存会代表の松岡嘉平治さん。
御歳96歳。
翁舞を後世に残すべく、長年に渡って活動なさっています。
授業当日、お話していただきますよ。

あなたの知らない「翁舞」の世界_5

この日は久々に集まっての練習だったそうで、千歳(せんざい)さん(10歳前後の男児が演じる役)を囲んで、諸先輩方が動作や言葉を手取り足取り教えていました。
今年の千歳さんは、小学3年生の男の子。
今回初めて務めるとは思えないぐらい、かなりの台詞をすらすらと語り、一生懸命動作をする姿に、「凄い!凄すぎる!!」と感心するばかりでした。
「今はまだたどたどしいけれど、子どもってすごい速さで吸収するから、授業のときにはびっくりするぐらい上達していますよ」と翁会保存会の方が言っておられたのが印象的でした。

翁舞保存会は、舞う人・奏でる人も含め、全員が奈良豆比古神社の氏子さんで組織された ある意味素人集団だけれども、年齢に応じて経験を重ね様々な役をすることで、身体に浸み込んでいる感が半端なくて、続けていくことの重みを感じさせられます。
民俗芸能ではあるけれど、人に見せるためではなく、日頃から大切にお祀りしている氏神さまへの感謝の気持ちを込めて神事として奉納することが目的であるというところにも、意義を感じました。

さて、奈良豆比古神社の翁舞は春日大社の神事芸能とも関わりがあるとされています。
今年は、春日大社第60次式年造替の本殿遷座祭を記念して様々な催しが行われ、奈良豆比古神社翁舞保存会として、下記の催しに出演及び奉納なさいます。
★2016年8月27日(土)
「春日大社第60次式年造替記念フォーラム 芸能のふるさと 春日 ―猿楽から能楽へ―」
 場所:奈良春日野国際フォーラム 甍 ~I・RA・KA~ 能楽ホール
あなたの知らない「翁舞」の世界_6

あなたの知らない「翁舞」の世界_7

★2016年11月12日(土)
第60次式年造替記念春日大社奉祝行事での「奈良豆比古神社『翁舞』奉納」
 場所:春日大社 林檎の庭(※雨天時は幣殿)
あなたの知らない「翁舞」の世界_8 あなたの知らない「翁舞」の世界_9

授業では、8月27日の翁舞公演に向けて練習される姿を見学させていただきます。
貴重な機会になることまちがいなし!の今回の授業。
お申込み、お待ちしています!!

授業の申し込みはこちら
http://nhmu.jp/class/26081

(なさ)