奈良ひとまち大学

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ひとまちブログ

お花のある暮らし

2023.07.30 | 授業 | by Staff

こんにちは。
奈良ひとまち大学の授業に関わるたび、新しいお店や場所を知れて嬉しくなる“くすきち”です。
とても良い天気に恵まれた7月末の日曜の昼下がり、授業「花と枝で空間を作る、ということ ~華道家/Ikebana artistの仕事~」の従事に行ってきました!

奈良市在住者のくせに、奈良市のことに全然詳しくなくて、お恥ずかしい限り・・・。
いつも車移動ばかりで、ならまちや今回の教室のあるきたまち周辺には滅多にお邪魔いたしません。
街の姿はどんどん変わっていて、今回の授業担当“もりぞー”の運転する車で教室に向かう際も、「こんな道曲がったことない!」と言う始末。
現地に到着すると、今回の教室「レンタルスペースKimidori」の外観がオシャレすぎて「ほぅ~」と眺め、建物内に入ってこれまた「ひゃ~」とテンションが上がる。

お花のある暮らし

「さっさと授業準備に取り掛かってください!!」という“もりぞー”の声で我に返り、現実に戻る。
完全におのぼりさん気分です(笑)。
やはり、たまには街ブラしないと、完全に時代から取り残されますね。
そう思うと、奈良ひとまち大学って本当にありがたい存在です。
奈良の最新の流行りやおススメスポットが一気に体感できるわけですから!
いつも参加者目線でスタッフとして従事させてもらい、感謝です!

さてさて、今回の授業の先生は、華道家/Ikebana artistの生駒敦さん。
実際にお会いするまで、どんな感じの方なのかドキドキ。
と、言いますのも、「生け花」は畳のお部屋に正座で座って、お着物を着て、ピンっ!と張り詰めた空気のなかに花をハサミで「パチンッ」と切る音だけが響く・・・そんなイメージしかなかったから。
フラワーアレンジメントは自由に花を差し入れるのに対して、生け花は生ける順序や法則があって格式が高く、そう簡単に入り込める世界ではない。
そんな偏ったイメージをもっていたからです。
それが、生駒先生のような爽やかな雰囲気のお兄さんが、サラッと自由に生けている姿。
とても新鮮で、固定観念で凝り固まった私の脳内にすがすがしい風が吹き抜けていきました!
「華道」って意外とカジュアルだったんだ!というのが一番の気づきでした。

お花のある暮らし

授業の様子は、「ひとまちレポート」もご覧ください♪
「花枝の魅力を最大限に」
http://nhmu.jp/report/39827
「発見上手」
http://nhmu.jp/report/39841

今回の授業の一番の目玉は、何といっても先生の生け花ライブパフォーマンス!!
花の名前や生け方について実況&解説していただきながら、目の前で2種類の生け方を実際に見せていただきました。
花の生け方にも「足し算」と「引き算」があるそうです。
ファッションと同じですね。

お花のある暮らし

また、何でもかんでもモリモリ好きに投げ入れていく「人の言いなり」の生け方と、花の声を聴きながらバランスを整え空白を大事にして生ける「花の言いなり」という手法。
言葉ではなかなか伝わりづらいですが、この2つは全く別物。
まるで生けた人物が違うかと思うぐらい。
もちろんどちらも素敵ですが、建物や飾る空間にいかにマッチする生け方をするかが大切なんだそうです。
ホテルやレストランなどのエントランスに大きいお花が生けてありますよね!
その土地・街並み・お店、それぞれの雰囲気・飾る場所・時期に合ったお花をチョイスして生けているんだとか。
これからいろんなお店に行ったら、生けてある花を意識して見てみようと思いました。

お花のある暮らし

生駒先生が月に3日間だけ開催している「名のない枝屋」は、先生が自ら買い付けた枝物を直接購入できる「枝物専門店」の日。
ちょうど今回の授業の終了後に、同じ場所で開かれました。
授業に参加した学生のみなさんも、先生から家での生け方のアドバイスを受けて、早速お気に入りの枝物を見つけていました。
また、先生のInstagramを見て遠方から枝物を買いに来たというお客さんなど、お花のある暮らしを実践しておられる人がいっぱい。
これまた私の偏ったイメージ(お花好きは年配の女性中心かと勝手に思っていた)とは裏腹に、来られているお客さんはみんなお若いんです!
20代前半ぐらいの方も多く、現在のお花人気、特に枝物人気を実感!!

お花のある暮らし

これだけの大きさの枝物を実際に手に取って見る機会は、なかなかありません。
いろいろな種類の枝物が並ぶ姿は、結構な迫力ですよ!
街のお花屋さんでは、切り花としては販売していても、大ぶりの枝をそのままのサイズで買うことなんて、一般人にはなかなか難しいですよね。
百聞は一見に如かず!!
あの趣きのある空間にかっこよく生けられた枝物がズラリと並ぶ姿、ぜひ見ていただきたい!!
特に、私のような「あんまりお花に興味ないな~」「家にお花なんて飾るスペースないな~」なんて後ろ向きな発言をしちゃう人にこそ見てほしい!!
絶対、印象が変わるはず!!

「お花のある暮らし」ってハードル高そう・・・って思ってたけど、案外そんなことないですよ。
興味のなかった私が言うんだから間違いない!
実は今回この授業の従事スタッフを“もりぞー”から頼まれた際、「私、全然お花とか華道に詳しくないし、むしろ無知だけど大丈夫??」と聞いたぐらい、花とはほぼ無縁の生活をしておりました。
でも、ちょっとしたものを飾るだけで、ふっと力が抜けて心が軽くなる。
先生の説明によると、日本人とお花の関係性は古代から続いているそうなので、もしかすると、現代の私たちの根っこの部分にも、その魂が宿っているからかもしれませんね。

お花のある暮らし

先生の作品はどれもオシャレ!
やはりそれは伝統的な日本人特有の美意識を残しながらも、現代の新しい感覚を刺激し、うまく融合させた空間を花で作っているからなんでしょう。
とても居心地がよく、幸せになれる空間での授業でした。
生駒先生ありがとうございました。

(くすきち)

お店を続ける思い

2023.07.29 | 授業 | by Staff

7月29日、うだるような暑さのなか、授業「爆盛り激安なカレーのおはなし ~喫茶田川のこれまでとこれから~」を行いました。
教室は喫茶田川。
奈良県文化会館から北へ徒歩3分ほどの場所にあります。

お店を続ける思い

教室に到着すると、喫茶田川は営業中のため少し待機。
カレーの美味しそうな匂いが漂っていました。

お店を続ける思い

頃合いをみて準備を開始。
学生のみなさんが迷わず教室に辿り着けるようにと、サポーターさんが汗だくになりながら、のぼり旗を持って立ってくださいました。
暑いなか、本当にありがとうございます。

お店を続ける思い

今回の先生は、喫茶田川2代目店主の岡部綾子さん。
先代であるお父さんが亡くなられてからは、お母さんとスタッフさんの2人でお店を続けていました。
しかし、お母さんがお年を重ねられたこともあって、先生もお手伝いを始めたそうです。

お店を続ける思い

授業の様子は、「ひとまちレポート」をご覧ください。
「変化の激しい時代に、いつも変わらずそこにあるもの」
https://nhmu.jp/report/39856

授業が始まり、学生のみなさんに、この授業に参加した理由をお伺いすると、「カレーを食べに週に2~3回来るけど店主とお話しする機会がなかったので」「お店の背景について聞いてみたかったから」「美味しいカレーの作り方について秘訣やコツを知りたいから」などなど。
理由は様々でしたが、みなさんとても楽しみにされている様子でした。

お店を続ける思い

先生からは、大阪で出会って結婚したご両親が喫茶田川を開業し現在に至るまで、その過程での苦労した点や、2代に渡ってお店を継続する理由などを、赤裸々に語っていただきました。
先生の話が少し詰まりそうになると、お隣に居る先生の息子さんがフォローを入れてくださいます。
母と子の思いやりあふれる掛け合いに心がほっこりしました。
ちなみに店名の喫茶田川は、先生のお父さんが福岡県田川市出身だからだそうです。

楽しいお話に続いて、お待ちかねのカレーの実食。
初めて中盛りを頼んだ学生さんは、その量にビックリ!
ちなみにごはんの量を量ったことはないそうですが、小盛りで500グラムかなぁと仰っていました。
凄い量です!

お店を続ける思い

味変用として、にんにくソースとにんにく醤油が用意されていました。
学生さんからは「にんにく醤油の方が美味しい」という声を聞きましたが、実際に食べ比べしてみないとわかりませんので、日を改めて食べに行こうと思いました。

お店を続ける思い

食後には乳酸菌飲料が手渡されます。
カレーを食べた後にスッキリしてもらえたらという先生の思いが詰まっています。
ありがたいですね!

お店を続ける思い

最後にまとめ。
立ち退きがあったりしたなかで、2代にわたりお店を継続してきた理由とは。
先生曰く「常連さんがいるから」「先生のお母さんの生きがいだから」だそう。
また、先生が感じる奈良の良いところは「みんなあったかい」「ゆったりしている」ところだそうです。

授業を終え、あらかた片付いたところで先生に質問。
「正面に飾っている写真の可愛い子はどちらさまですか?」と尋ねると「息子です」と笑顔でお答えくださり、息子さんは照れ笑いをされていました。

お店を続ける思い

ご家族の素敵な様子にも触れることができ、心温まるひとときになりました。
ありがとうございました。

(おかちゃん)

音楽の力が世界を変える!?

2023.07.23 | 授業 | by Staff

私が勤務している公民館で活動している音楽のグループの会員のご子息が、本日の授業「世界の子どもに届ける音楽 ~僕とワールドシップオーケストラのこと~」の先生の農澤明大(のざわあきお)さんということで、お父さんに似ているのかなーなんてワクワクしながら教室へ向かいました。

教室内でスタンバイしてくださっている1人の男性。
今回の授業の担当者“たかねぇ”に紹介され、先生にご挨拶。
「お顔は・・・あまり似ていない・・・かなぁ」なんて心の中でつぶやきながら、暑いなかお越しくださる学生のみなさんをお待ちしていました。

音楽の力が世界を変える

授業が始まると、先生から自己紹介・・・の前に、学生のみなさんへ先生から質問が。
「なぜ今日参加しようと思ってくれたのか、手を挙げて教えてください。」
「ワールドシップオーケストラの活動に興味があって参加してくださった方ー?」
・・・(パラパラと手が挙がる)
「音楽が好きな方ー?」
「はーい」(全員が挙手)
なるほど、みなさんは音楽が好きなんだ!と納得。
先生も「なるほど!」と納得されているようでした。

音楽の力が世界を変える

授業の様子は、「ひとまちレポート」もご覧ください♪
「7月23日(日)の授業に参加して」
https://nhmu.jp/report/40177

先生とバイオリンとの出会いは、幼稚園のころ。
幼稚園にバイオリンを弾きに来る人を見て「ぼくも弾きたい!」と思ったのが始まりだそうです。
今日も先生のバイオリンの演奏を聴かせていただけると楽しみにして来ました。

音楽の力が世界を変える

先生の自己紹介のなかで、ご両親に触れる一幕がありました。
ご両親は忙しい方で、特にお父さんとはあまり会話もしてこなかったが、ふと気づくと同じ音楽の道を歩んでいる、と。
意識していなくても、親の背中を見て子は育つものなのですかね~。
なんだか素敵です。

さて、本題である先生の活動「ワールドシップオーケストラ」についての話では、先生の想いや活動のめざすものなどを聞かせていただきました。
活動のきっかけは、音楽大学3回生のときに起こった、東日本大震災。
これが人生を変えた大きな出来事だったそう。
音楽で自分に何かできることはないかと考え、同級生のシンガーソングライターの氷置さんとともにJR奈良駅前で路上チャリティーライブを行うなかで、「社会と芸術をどうつなげるか」というアートマネジメントや途上国の教育普及について考えるようになったそうです。

音楽の力が世界を変える

ワールドシップオーケストラは、参加者(音楽家)が費用を負担して、海外に演奏を届けに行くという活動で、オーディションを行って参加者を決定するほどの人気ぶり。
活動を通して得るものが大きいということなのだと思います。
純粋に音楽を楽しむ人たちが集まり、演奏を届けることで、ご自身も音楽に救われているのかもしれないなと感じました。
このワールドシップオーケストラの活動については、みなさんからたくさんの質問があり、あっという間に授業の終了時刻となりました。

最後に先生から、「環境のせいとか、『○○のせい』とできないことを並べていても、何も変わらない!道を切り拓くのは自分自身だ」という強いメッセ―ジをいただきました。
これからも素敵な音楽を世界中に届けてほしいなと思います。

(ピョニー)