奈良ひとまち大学

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ひとまちブログ

みんなで創り上げたアニメーション

2018.11.24 | 授業 | by Staff

この日は、久しぶりに奈良ひとまち大学の授業に従事しました。
授業「アナログアニメを作ってみよう ~奈良ひとまち大学のCM動画、誕生!!~」です。
授業の様子は、「ひとまちレポート」もご覧ください♪
「紙コップが奈良まちを歩きだした!」
http://nhmu.jp/report/31434

この授業の先生・千光士義和さんは授業開始前、「大人のアニメーションの講座は初めてなので、どのくらい時間がかかるか、段取り良くいくのか、わからない・・・」と不安げな様子でした。

みんなで創り上げたアニメーション_1

しかし、授業開始から作業にとりかかる学生のみなさんは、テキパキテキパキ!!

みんなで創り上げたアニメーション_2

土台となる紙コップに3種類の表情と体(服を描いたもの)をかぶせて、人形が完成。

みんなで創り上げたアニメーション_3

ここまでできたところで、貸切で教室を提供してくださった「轉害坊」のスイーツタイム。
スイーツは、チーズケーキとオリジナル菓子「轉害坊ル」、生甘酒にヨーグルトをかけたもの。
そして、焙煎したばかりのこだわりコーヒーです。
このオリジナル菓子「轉害坊ル」は、ここの地名でもある「転害」・・・そう、害を転ずるという願いを込めて開発したそうです。

みんなで創り上げたアニメーション_4

このスイーツをいただきながら、千光士さんと轉害坊店主の大澤さんの出会いに関わる、2013年4月13日に放送されたテレビ番組「LIFE ~夢のカタチ~」を拝見。
千光士さんの大ファンという大澤さんとのご縁は、大澤さんの前職にまでさかのぼりますが、先祖代々続くこのお店を改装し2015年にオープンした轉害坊で初めて千光士さんの作品展を行ったのは、2018年3月~4月だそうです。

みんなで創り上げたアニメーション_9

そして、そのときに新たな出会いがあり、おもしろそうな提案を持ちかけられ、2019年3月にも作品展を行うことが決まっているとか。
こちらも楽しみですね♪
今、千光士さんが取り組んでいるのは、四角いものの中に万華鏡のような視覚トリックのある作品作りだそうです。

みんなで創り上げたアニメーション_5

また、千光士さんの教え子である、もう1人の先生・豊岡さんが在学中に制作したアニメーション作品や、社会人になってから勉強を続け新しく技術を習得して完成させた作品などを見せていただきました。
アニメーションのイメージを持つことができ、これから作る奈良ひとまち大学のアニメーションがどんな風に仕上がるのか、ワクワクが止まりません。

みんなで創り上げたアニメーション_6

スイーツタイムも束の間、ここからは撮影モードに突入!
千光士さんの表情も先程までとは違い、職人の顔つきに変わっています。
1コマずつ、豊岡さんの合図と千光士さんのアドバイスでそれぞれ自分の人形を動かし、撮影が進められました。
注意点は、ちょっとずつ、ちょっとずつ!
急に動かすとアニメーションがつながらず、おかしなことになってしまうとのこと。

みんなで創り上げたアニメーション_10

初めのうちは様子をうかがいながら先生に言われるままに動かしていたみなさんも、慣れてきたのか途中からは人形の動きがダイナミックになっていきます。
「途中、疲れた方は休憩してくださいね」と優しいお声かけをしてくださる千光士さんですが、誰ひとり休憩する人などおらず、最後まで全員で作業を続けました!

みんなで創り上げたアニメーション_7

最後に、撮影した100枚を超える写真をアニメーションとして映し出すと、未完成ながら素敵な作品に仕上がっていました!
みなさんから「おぉー」という歓声と拍手が起こります。
この作品に少し手を加えていただき、完成した作品を見るのが楽しみです。

みんなで創り上げたアニメーション_11

余談ですが・・・貸切で轉害坊をお借りしたので、入り口に貼られた「本日貸切です」の貼り紙を見て、「今日あかんみたい」とか「せっかく来たのに~」「楽しみにしてたのにー」など外から声が。
私たちスタッフは苦笑いで会釈。
この日、轉害坊をご利用いただけなかったみなさん、申し訳ありませんでした。
またのご来店をよろしくお願いします!(笑)

(ピョニー)

護摩焚と修行と二月堂

2018.11.04 | 授業 | by Staff

秋晴れの気持ちのいい朝。
少しひんやりと秋を感じる朝。
大仏殿を横に見ながら、授業「大仏殿だけじゃない!東大寺再発見 ~二月堂で護摩焚にチャレンジ~」の教室・二月堂に向かいました。
「二月堂」と言えば、毎年3月に行われている「修二会(お水取り)」が有名です。
お水取りの時は、びっくりするくらい人が集まって来ます。
でも普段の二月堂は、あの時の喧騒とはかけ離れた静かな空間で時を刻んでいます。

護摩焚と修行と二月堂_1

さて、今回の授業の先生は、東大寺大仏殿 副院主の平岡慎紹さん。
今は大仏殿におられますが、少し前まで二月堂に勤めていました。
東大寺について説明を受けたのち、いざ二月堂へ!

護摩焚と修行と二月堂_2

二月堂の中は薄暗く、護摩焚を行う場所は二月堂の裏側にありました。
二月堂の正面からは東大寺や生駒山を望むことができ、そこからゆっくり景色を眺めていることは多いのですが、裏に回ることなんてないので、こんなところに護摩を焚くところがあるなんて!

護摩焚と修行と二月堂_3

学生のみなさんも、普段は入ることのできないところに案内されているので、興味津々であたりを見回しています。
そして、煙にいぶされた香しい匂いがたちこめる護摩焚の空間。
結構好きなんですよね、この香り。

授業の様子については、「ひとまちレポート」をご覧ください。
「心落ち着かせ非日常の護摩焚拝観へ」
http://nhmu.jp/report/30996

平岡さんの声明が始まり、護摩焚が粛々と始まりました。
ここから1~2時間余り、護摩焚が続きます。

護摩焚と修行と二月堂_4

秋晴れの気持ちのいい時間なのですが、二月堂の護摩焚の空間は、山が迫り、気温が・・・。
火を焚いている間は暖かいのですが、火が小さくなるとヒュ~~ゥと寒さが身に染みます。
まさに修行をしているようでした。

護摩焚が終わり、一旦、二月堂の外へ。
寒さでこわばった身体に太陽の光を浴びて、学生のみなさんが大きく伸びをしている姿が印象的でした。

護摩焚と修行と二月堂_5

その後、平岡さんのご案内で、二月堂の内陣へ。
いつもは格子の間から覗くだけの内側の世界が目の前に!
それだけでテンションが上がったのは“かっぱ”だけでしょうか。
最後に般若心経を唱えていただき、授業は終了しました。
参加してくださったみなさん、先生を務めてくださった平岡慎紹さん、ありがとうございました。

(かっぱ)

身近にあったバイオリンの工房

2018.11.04 | 授業 | by Staff

曇り空に少し雨がパラつく11月4日、9時前に岸野弦楽器工房に到着すると、岸野先生が工房前の道で落ち葉を掃いたり、窓周りを拭いたりされていました。
普段はお客様とのお話の席に使用するテーブルなども、すでに隅へ寄せて、学生のみなさんを迎える準備をしてくださっていました。
ありがとうございます!
早速スタッフも、のぼり旗や椅子の運び込みなど、教室の準備。
その間にも、同年代の子どもを持つ先生とスタッフは、子育てあるあるの会話で和やかな雰囲気に。

身近にあったバイオリンの工房_1

今回の授業「奈良で唯一の弦楽器工房へようこそ ~弦楽器の製作・修理という仕事~」の学生さんのなかには、ご自分も弦楽器を演奏していたり、音楽に興味を持っていたりという方も多かったですが、「日頃から前の道を通りながら気になっていて、良い機会だ」と申し込まれた方もいました。
確かに、表の通りから見ると異国情緒あふれる外観で、「何のお店かな?」とすごく気になります。

身近にあったバイオリンの工房_2

工房の大きな作業台が歩道側の大きな窓のところにあり、工房の外から中を覗き見ると・・・まるでジブリ映画「耳をすませば」に出てくるバイオリン工房を思わせる作り。
作業台や棚など、全体が木の暖かみに包まれた工房です。

身近にあったバイオリンの工房_3

そんな岸野弦楽器工房での授業は、岸野先生が弦楽器職人になるまでのお話を伺い、弦楽器製作や修理のお話、工房の見学と続きました。
授業の内容は「ひとまちレポート」をご覧ください♪
「職人の魂伝わるー奈良で唯一の弦楽器工房」
http://nhmu.jp/report/30914

身近にあったバイオリンの工房_4

岸野先生がお話をすることに慣れていないとのことで、司会が質問しながら進める対談形式にしましたが、学生のみなさんの意気込みに触発されたのか、はたまた司会の“よっしー”の方が緊張し過ぎ、かえって気持ちがほぐれたのか、様々なバイオリンのお話を伺うことができました。

身近にあったバイオリンの工房_5

工房内で修理を待つバイオリンのなかに実は200年以上前のものがあるという話や、バイオリンの形と音の違いの話、その他にも思わず「へぇー!」と唸るお話がたくさん。
授業終了後も岸野先生の周りは、もっとお話を聞きたい学生でいっぱいでした。

身近にあったバイオリンの工房_6

おひとりで作業されるため、ご自身が製作されるバイオリンは年間2本ほどとのことです。
岸野先生の作られたバイオリンがどんな音色を奏でるのか、100年後・200年後の人たちもそれを聴くのだろうかと、バイオリンの奥深さに興味の尽きない授業でした。

(うに)